近年、中国は急速な勢いで“IT王国”に変わった。どこでもスマホ決済が当たり前になり、タクシーアプリを使うのが当然になりつつある。そんな中国で、意外に進んでいないのが“婚活事情”だ。もちろん、それは中国だけでなく、日本も韓国も同様なのだが、中国の場合には元々“一人っ子政策”で男女の比率が異なるだけに、より深刻と言える。そこで“親たち”の登場となる。旧暦の「七夕」に当たる昨日、北京では親たちによる“婚活”が行われた。広場に集まって、それぞれが“手書き”による「花嫁募集」「花婿募集」のアピール合戦だ。主催者側が用意した紙に“手書き”で自己紹介を書く。それを見て気に入った相手がいれば、その親に直接交渉するか、又は“連絡先”に電話やメールを入れるかなのだが、興味深いのは必ず“身長・体重・年齢・住所・職業”を記載してあることだ。まるで企業に応募するような記述なのだ。ところが、企業の展示会と違って、なかなか“交渉成立”している親たちは少ない。特に女性の場合には相手男性に対する“条件”が厳しく、なかなかそれに“見合う相手”を得られないのだそうだ。結局、親たちは立ち尽くしたまま時間を過ごし、すごすごと引き上げていくケースが多い。北京や上海のような都会に暮らす女性の場合、周りに“高収入”で外貌的にも教養的にも優れている男性を見慣れているせいで、男女比率では圧倒的に女性優位なのに、なかなか結婚相手を得られない場合が多い。そう“見慣れる”ということは、或る意味で危険なのだ。条件的に“良いもの”を見慣れてしまうと、ちょっとしたマイナスポイントでも見逃すことが出来なくなってしまう。「結婚」というのは“最良”を択ぶゲームではなくて、“適応”な相手を択ぶゲームなのだが、その点を勘違いしがちなのだ。こうして、本来からすれば“結婚できる条件”を備えながら、独身のまま経過していく男女が増えていく。日本でも“生涯未婚率”はどんどん高まっていて、2015年の統計だと男23.4%、女14.1%の数字が出ている。1970年には男1.7%、女3.3%だったというのが信じられない。何でも“最良”を求めすぎてはいけないのだ。
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