それは私がまだ会社勤めを辞めて間もなくのころだった。“弟の知り合い”だと聞いていた彼とは初めて顔を合わせた。電話の声から想像していたより小柄だった彼は「そうだ、何を見てもらおうかな」と一呼吸置いた。何かがあるから“見て欲しい”のではなかったようだ。「仕事の方はどうですかね」他人事のように彼は切り出した。まだ“セミプロ占い師”であった私は「上司との関係さえ気を付ければ、あとは問題ない、と出ています」と判断した。すると「上司? いないんですけどねぇ…」と怪訝そうであった。そして「身体の方は大丈夫ですかね」と質問を変えた。「朝、早いお仕事ですか?」「まあ、5時半には職場前に並んでますから…」「どういうお仕事ですか?」疑問を持つ私にニヤリと笑った。「今はパチプロです」私はその時、初めて“パチプロ”という職業を知った。“パチンコで生計を立てている人物”に出逢ったのは初めてだった。確かに“上司などいない”はずだ。「パチンコ屋さんの開店って、そんなに早かったですか?」「いや、7時ですよ。開店前に並ぶんです。誰よりも早く並ぶんです。そして閉店まで打つ。仕事ですから…」高度成長期の室蘭では開店が午前7時、閉店が午後11時、それが一般的だった。あれから何十年も経ったが、宮城県の石巻市で“午前7時から夜0時まで”営業しているパチンコ屋の記事を見つけて懐かしくなった。今はもう通常の店は朝7時からなどやっていないのだ。だから“全国でもここだけ”ということで記事になっている。果たして朝5時半から並ぶ“プロ”はいるのであろうか。
ときどき作家やタレントなどが新聞や雑誌やラジオ・TVなどで「人生相談」のコーナーを持つ。その中には占い師として大変に参考になる考えや観方を述べる人もいれば、首をかしげるような回答を 続きを読む
「モンブラン」と言っても洋菓子のモンブランではない。西欧最高峰として標高4800メートルの高さを誇るモンブランの方だ。そのモンブランに関わる人たちの顔色が、いま一つパッとしない。ど 続きを読む
エジプトのギザにあるコプト教会で、ミサに出席した人たちが火災に遭い40人以上が亡くなった。エジプトと言えば現在は“イスラムの国”で、国民の9割がイスラム教徒である。いまから15年ほ 続きを読む
かつては日本の社会をリードしていた企業のいくつかが、ここに来て窮地に陥っている。その一つが「楽天」という企業グループだ。モバイル契約者の大量流出が止まらないのだ。本来なら、もっと歓 続きを読む
今月9日、アメリカのバイデン大統領は地方のイベントに出席していた。そこにはシューマー上院総務も出席していて、彼が他の出席者と次々握手を交わした。もちろん、最初に大統領と握手し、それ 続きを読む
いつも思うのだが、ものの言い方に“配慮”を欠く人は「敵」を作りやすい。その典型ともいえるのが「ホリエモン」こと堀江貴文氏と「ひろゆき」こと西村博之氏だ。この二人は途中まで“意気投合 続きを読む
私が最初に中国本土を訪れたのは20年以上前だが、その頃の中国はまだまだ“発展途上国”の印象が強かった。地方都市では、まだ“人民服”を着て歩いている人物をときどき見かけた。正直、今日 続きを読む
世の中の“自然現象”には、それなりの理由がある。例えば一週間ほど前から、南米のチリ北部コピアポには突如、地上に“丸い穴”が出現した。そして、この丸い穴は見る見るうちに大きくなり、現 続きを読む
最近、この種の“報道”が多くなった。元夫婦が“我が児”を奪い合うような感じのニュース記事のことだ。格闘家の才賀紀左衛門氏とタレントのあびる優氏が、一方は週刊文春誌上で「娘の親権は自 続きを読む
最近の日本は映画制作に巨費を投じれない。だから、もちろんバブル期のように「何十億円をかけて制作した映画」などと言うのは存在しなくなった。いま、これを行えるのはアメリカと中国以外には 続きを読む