静かに流行しつつあるものとして「セカンドパートナー」というものがネット上で紹介されていた。何となく訊かなくても解りそうな感じの名称だが、一応、その定義があるらしい。つまり、既婚者にとっての“友達以上不倫未満の関係”を「セカンドパートナー」と呼ぶらしい。ナルホド。この場合、当然のことながら“不倫未満”なので、性愛関係に至らない男女の仲ということになる。それでいてパートナーと呼ぶくらいだから、“精神的な一体感の強い相手”と言うことになる。大抵は既婚年数が5年以上で、互いの“自由”を認め合う夫婦間に発生する。したがって、基本的には“家庭を壊さない”という暗黙の条件を持っているようだ。ただ名称こそ新しいが、こういう関係は昔から存在していた。要するに“愛人関係”や“不倫関係”の一歩手前までで留まっている関係。おそらく、セカンドパートナーがじわじわと浸透して“市民権”を持ってきたのは、一つには近年のマスコミ報道が大きく関係している。政治家や芸能人などが“不倫騒動”で徹底的に世間からバッシングされる。昔は、或る程度まで大目に見られていた“不倫や不貞の行為”が、まるで“犯罪”でもあるかのように徹底的に世間から叩かれる。日本人は元々潔癖感の強い人が多く、本来なら仕事とは直接関係ないはずなのに、今後の仕事や職場を奪うようなペナルティを課さなければ気が済まないかのようである。そういう社会的な風潮もあって、今や仕事上で“汚点”を残したくない人は、身綺麗さを守り通さなければならない。昔のように、社長だから愛人が何人もいる…とか言ってはいけない時代なのだ。そこで本来なら“不倫関係”にまで発展しそうな場合でも、面倒なことになりたくないから「セカンドパートナー」に留めておこう、ということになる。心身とも賢く贅沢な人達が選択する“大人の関係”と言えるのかもしれない。若い人たちのアンケートで最初から“sexに興味がない”人達が意外なほど多くなってきている。その内、日本では「ファーストパートナー」と「セカンドパートナー」を、それぞれ持つことがステータスになっていくかもしれない。
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