ご存じのようにマラソン競技は42,195㌔の距離を走る。人類は他の動物と比べて特別“速い”わけではない。しかもマラソンの距離は長いので時間もかかる。ひた走る以外に何かをするわけでもない。それなのに、この競技はなぜか廃れない。むしろ「マラソン人口」は増えていくばかりだ。結局、人は誰でも走ったことがあるし、走り続けることの“辛さ”や“苦しさ”を知っている。だから共感しやすいのかもしれない。ただ走り続けることで「人間は平等」であることを、何となく感じさせてもくれる。もっとも“オリンピックらしい競技”なのだ。永い間、人間は「2時間の壁」を超えられなかった。ところが、10月12日ウィーンで記録への挑戦が行われ、非公認ながらケニアのエリウド・キプチョゲ選手が1時間59分40秒というタイムでゴールした。「2時間の壁」を超えたのだ。もっとも、この日はペースメーカーが前5人、後2人、入れ替わりながらの並走だったらしい。私などからすると“ややアンフェア”な印象もぬぐえない。非公認記録なのは当然である。翌日、今度はアメリカで「シカゴマラソン」が行われた。この大会でケニアのブリジット・コスゲイ選手が“女子の部”2時間14分04秒の世界新記録で優勝したのだ。女子の世界記録更新は16年ぶりのことであるらしい。こうして男女とも、世界をトップで走るのは現在のところ男女ともケニア勢なのだ。このところ日本勢はどうもさえない。男女ともさえない。かつで「金メダル」に輝いた「国」であることが“幻想”であったかのよう後退している。おそらく“新記録”は難しかったとしても、東京五輪では男女ともケニア勢が「金メダル」を独占する可能性が強い。アフリカのマラソン選手と言えば、エチオピアのアベベ選手が有名である。ローマ五輪では全くの無名選手でありながら“世界新記録”を打ち立て一躍ヒーローとなった。もっとも1964年の東京五輪では、怪我で出遅れマスコミからは完全に無視されていた。それでも本番に強いのかアベベ選手は奇跡を起こし、二大会連続の「金メダル」に輝いたのだ。そういう点では日本選手だって“地元の利”というものがある。ケニア勢と互角に戦える可能性だってないとは言えない。ただ走る。それだけの競技なのだから…。
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