イスラエルの南部で違法建築の解体作業中、全裸で鎖につながれていた男性が発見された。たまたま悲鳴を聞きつけ、工事にストップをかけて中に踏み込んだ勇気ある警察官がいたのだ。発見された男性は十年以上、鎖につながれたまま生きて来た。髪も髭も伸び放題だった。元々精神疾患を患い、子供たちに石を投げつけるので、仕方がなく家族が拘束することにしたらしい。ドイツ南部では実母によって自宅内部に監禁され続けていた26歳の女性が保護された。一緒に暮らしていた母親は発見されたことで飛び降り自殺を図った。精神障害の娘に対する処置として仕方がなく監禁していたらしいのだが…。アルゼンチンでは精神障害を持つ妻と息子を、自宅敷地内にレンガ造りの本格的な檻を作って、その檻に数年間監禁し続けていた男が逮捕された。檻の中には鎖やロープが多数あって、ドッグフードを食事として与えていたらしい。すべてに共通しているのは、精神障害となった家族を自宅内部に密かに監禁するという方法で、もしかしたら日本でも、今現在でも“存在する可能性”のある事件ばかりである。こういう場合、誰の言っていることが正しく、誰の言っていることが嘘なのか、どこからが“犯罪”と言えるのか、見極めがなかなか難しい。精神障害で“急に暴れだす”ケースは決して少なくない。そういう家族を自宅内に抑え込むのは、家族として致し方ない場合もある。普段は“普通”とか、本当は“心優しい”とかいう場合、病院に強制入院させることを不憫に感じる家族もいる。その一方、監禁する側に“特殊な趣向”とか“異常な趣味”があって、それが高じて監禁行為へとエスカレートしていく場合もある。大枠で“家族”というのは、さまざまな事情のようなものも絡むので、他人が簡単には“踏み込みにくい”部分でもある。“真実”が意外なところに隠されている“監禁生活”が、案外、身近なところで行われているかもしれないのだ。
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