イギリスに「眠れる芸術家」と呼ばれる41歳のアーティストがいる。彼は医師からは「夢遊病の一種」と認定されている。何しろ、夜中に起き上って暗闇の中で絵を描き出し、描きあげたならまた寝るのだが、その間の記憶はなく、夢遊病として認定されているのだ。それは幼い頃かららしく、母親が心配して病院に連れて行ったが、特別な治療法もなかったようだ。その後、十代後半から近隣で有名となり、図書館に展示などされて、いつの間にか高値がつくようにもなった。もちろん、普段の彼は「絵」がヘタクソで興味もないらしい。現在、彼は「眠れる芸術家」の名称で“プロ画家”として生活している。彼リー・ハドウィン氏の絵画画像を見てみたが、正直言って特別うまいというほどではない。それに彼の「絵」には写実的なものもあれば、抽象的なものもある。あまり統一がとれていない。ただ背中に羽の生えた“妖精”を描いたと思われる絵が比較的多い。もしかすると、このことと“眠りながら描く”こととが関係しているのかもしれない。人間には、普段は使われていない才能が脳の中で“眠り続けている”ことは確かで、そういう点では誰もが“そういう能力”を持っている。ただ持ってはいるのだが、それはほとんどの場合、眠り続けたままで死んでいく。かつて「眠れる予言者」としてエドガー・ケーシー氏が脚光を浴びた。彼は睡眠中に、自分の病気の原因や処置法を語り出し、それが見事に成功して一躍注目されるようになった。その時、彼の“睡眠中の言葉”を引き出したのはプロの催眠術師だった。そこで、もしかしたら、ケーシー氏には自分自身の病気だけでなく、他人の病気の原因や化処置法に関しても、読み取れる能力が眠っているのではないかと考えたのだ。それは見事に成功し、次々と“難病”の原因や処置法を語り始めたのである。もちろん、催眠中にであって、本人は何も憶えてはいない。処置法には時々、高度な専門用語が出てきた。医学的な知識や技術がなければ、知りえないようなことを語り始めるのだ。しかも、患者は目の前に居る時だけではなくて、遠方に居て逢ったこともない人物でも同様だった。こうしてケーシーの治療は評判を呼び、世界各国から依頼が届くようになった。やがて病気治療だけではなくて、過去世などの質問を問いただしてくる依頼も多くなった。彼はそれに対しても依頼を断らなかった。ただ、自らを催眠状態にして解決していく方法には一つだけ問題があった。催眠から目覚めると、ケーシー氏自身がひどく疲れるのだ。やがて彼はやせて行って、比較的若くして亡くなってしまった。それ以降、エドガー・ケーシー氏のような「眠れる予言者」は出現していない。
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