世の中には「救いようのない事件」というのが時々起こる。今回、インドで8人の男たちが逮捕された事件は、正にその典型だった。8人の中には未成年者もおり、警察官もいた。事件とは、8歳の少女が雑草林の中から遺体で発見され、それが8人の男たちにヒンズー寺院の中に監禁されて、次々と繰り返しレイプされ、挙句の果てに首を絞められ、石で殴られて、滅茶苦茶にされた後、その死体を雑草林の中に放り投げだされていた、という内容であることが判明した。しかも、彼らは全員がヒンズー教徒だった。つまり、敬虔なヒンズー教徒たちが、神聖なヒンズー寺院の中で、わずか8歳の少女を、男たちの中には未成年者も、警察官もいたのに、誰ひとり少女の懇願に耳を傾けることもなく、何度も繰り返しレイプし、使い物にならなくなると首を絞め、最後は石で殴り殺して、雑草林の中に放り出したのだった。この事件のどこに「救い」を見出せるだろうか。インドの男性には「集団レイプ」の習慣でもあるのか、時折、集団レイプの事件が起こる。だから、それだけなら「またか…」で通り過ぎられる。けれども、まだ8歳の少女…18歳ではない。しかも、3人とか4人とかではない。8人だ。どこかの一室ではない。ヒンズー寺院内だ。しかも、全員がヒンズー教徒なのだ。さらには警察官もいた。ここに究極の“救いようのなさ”が潜んでいる。誰を信じれば良いのだ。誰に助けを求めれば良いのだ。しかも、5日間も監禁して、かわるがわるレイプし続けたのだ。大昔「一度だけなら」という歌があったが、ヒンズー教徒たちは一度だけで満足できなかったのだ。そして、最終的には雑草林の中に無造作に放り出されたのだ。神聖なるヒンズー教寺院から、死体は屋外へと運ばれ、土葬するのでもなく棄てられたのだ。ヒンズーの神には「救い」のひとかけらもなく、あったのは「破壊」だけだった。
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