「ジャンミシェル・バスキア」という画家をご存じだろうか? 多分、知っている人は少ないだろう。ニューヨークのインディーズバンドから出た画家だが27歳にして麻薬ヘロインの吸引過剰で亡くなっている。その間、遺した絵画は900点以上とも言われるが、現代アートなので一般に知られるような絵画ではない。「ブラック・ピカソ」とも呼ばれる雰囲気の作品群だ。その彼の作品「無題」を、オークションで63億円の価格で落札した日本人がいる。「現代芸術振興財団」の会長・前沢友作氏だ。このように書いてもピンとくる人は少ないと思うので、ダルビッシュの前妻・紗栄子さんの“現恋人”で通販「ゾゾタウン」創業者と言った方が理解していただけそうな気がする。ただ彼は確かに“大金持ちの企業家”だが、元々自らも高校生の時にインディーズバンドを結成し、ニューヨークに音楽留学をし、その「出発点」ではバスキアと共通するものがある。つまり彼は本当に「ブラック・ピカソ」を理解して落札している。金持ちの道楽なのではない。事実、彼は多数の現代アートを所有し、近く建設予定の美術館でそれらを公開予定でもある。日本の若手現代画家たちの支援も行っている。通常、企業家で大資産家というと“金にモノを言わせて”と考えがちだが、彼の場合は明らかに意図が異なる。おそらく紗栄子さんとの恋愛も、趣味や価値観の一致から入っているような気がする。二人とも多分「世間の眼」など気にならないタイプなのだ。こういう本当の意味での“縛られない”生き方を実践している人物が支援する「アート」は“未来のピカソ”を生み出すに違いない。
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