「自動運転」という言葉を聞いても、いまひとつピンとこない。遠い“未来の話”のような気がするからだ。ところが、どうもそうではないらしい。オランダでは既に自動運転のミニバスが試験走行を開始している。シンガポールでも自動運転による「ロボタクシー」が、現在は試験段階で2018年の実現化を目指している。ドバイでは2030年までに無人化で“スマート車両”による「完全自動車両」の実現を想定している。こんなふうに世界は着々と“その日”に向かっているのだ。ドバイやシンガポールなど、どちらかと言えば「お金持ちの観光国」がそういうことに対して積極的である。日本も“それ”を目指すなら、オリンピックまでに“一部バス車両を自動運転”に切り替えるなどの努力をした方が良い。そのためには“早急な開発”が必要で、もちろん日産とかトヨタとか日本の自動車メーカーも“研究実験”は進めているが、2020年のオリンピックまでにというスローガンを掲げて国家規模で予算も出して進めた方が、早く実現化しやすいと思う。しかも、そうすることで“世界に売り込むこと”ができるようにもなる。日本は自動車産業の占める割合が大きいので国益にもかなっているし、訪日客にも利用しやすい。日本の交通網はなぜか発展が遅れがちである。今回も台風が来たら、たちどころにメイン道路や線路が絶たれて、北海道ではJRが1か月も動かない地域が出てきた。これではビジネスにはもちろん、海外からの観光客にとっても“融通の利かない国”“身動きのできない国”と思われても仕方がない。とりあえずの“補修”ばかりで進歩の乏しい観光国は、世界から取り残されていくのではないだろうか。
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