今年も年末が近づき「NHK紅白歌合戦」の話題が出るようになった。昨年で50回出場を果たした五木ひろし氏は「紅白を辞退する」らしい。それに関して、年々「演歌枠が時代にそぐわないと縮小していく傾向にある」と報道されていた。そうなのかもしれないが、大みそかに“TVを観る”という行為は、若者たちよりもお年寄りたちに“より顕著”だと思うので、そういう点から言えば、日本の“人口比率”に合わせて「演歌枠」を残しておいても良いような気はする。それよりも、私がこの“名物番組”で最も気になるのは「男」「女」を明確に分け、その二つを“対決”させ、勝敗を決める、という方式にある。タイトルが「紅白歌合戦」なのだから仕方がない、と言ってしまえばそれまでだが「紅・白」は「紅=女」「白=男」に決まっているモノなのだろうか。確かに昔は“祝い事”と言えば紅白饅頭だった。現代は「多様性の時代」などと誰もが口にしながら、それでいて、こういう時には「男」と「女」を明確に分け、しかも、その二つを“対決”させ、“勝敗”を決めようとする。娯楽番組として“勝敗”を楽しむのであれば、例えば日本列島を“南・北”や“東・西”の出身地域別に分ける方式もある。“老・若”歌手年齢で分ける方式もある。そうすれば、より郷土愛が高まるとか、世代愛(⁉)が高まるとか、これまでとは違った楽しみ方が出来ることだろう。大体が「紅白」への出場資格も、なにが基準になっているのか全く分からない。密室的な“出場決定”もおかしな話で、通常の歌番組としての選出なのか、特殊な“国民的番組(⁉)”なのか、ハッキリさせた方が良い。それに“国民的な歌番組”であるなら、ヘンなコントとか、お芝居とか、“友情応援(⁉)”のバックでの踊りとか、無理にさせるのもおかしいし、意味のない審査員方式も排除すべきだ。結局「紅白歌合戦」のような「男・女」分けに“違和感を覚えない”ようでは、いくら表面上“多様性”などと言っても「皇室は皇室らしくあらねばならない」的な発想は無くならないし、本質的には少しも“多様性”など認めていないことになる。大体が他人の“髪型”をどうのこうのいう時点で“多様性”など消し飛んでいるのだ。
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