2017年夏、彼はもっとも輝いていた高校生だった。なぜなら、その年の夏の甲子園で優勝した花咲徳栄高校の主将だったからだ。彼は2年生の時から既に野球部の主将だった。それも全員一致して選んだほどの頼れる主将だった。だから、その3年後にまさかこんな形で“紙面を飾る”ことになるとは誰もが予想しなかった。千丸剛(20歳)無職。強盗致傷罪で逮捕。しかも、その内容が良くないのだ。昨年4月26日。見知らぬ民家へと5人で押しかけ、その家のご主人と妻とをバールなどで襲って瀕死の重傷を負わせたのだ。金品を奪う目的だったが、激しい抵抗と大声とで、結局、何も奪うことなく逃走している。何んとも“救いようのない事件”なのだ。かつて甲子園で、優勝校の主将として誰より輝いていたはずの球児は、その2年後に強盗団の一員となっていた。逃走用の車は事前にナンバープレートを変えておくなど、計画性もあったらしい。それにしては何も取らずに逃走するなど稚拙に過ぎる。一体、あの夏の主将はどうなってしまったのか。実は、二塁手としても出塁率が良いことで期待されていた彼は、難なく駒大に進学した。もちろん野球部に入った。ところが、この野球部でイジメに遭ったらしい。そこから彼の人生は狂い始める。やがて野球部を辞め、同時に学校そのものも辞めてしまった。こうして彼は無職になったのだ。野球部はイジメによってやめたのだが、もう一つ、彼に関しては、仲間の財布から金を盗んだことが発覚して辞めた、という噂もある。これに関連して、彼には“お金”に関し、或る種コンプレックスがあったようで「金を持っていれば優遇される」とSNSの中で疑問を投げかけていた。彼が学生時代、実際に金を盗んだのかどうかは分からない。けれども、今回の事件は、どことなくそれが単なる「噂」だったのか、それとも「真実」だったのか、連想を呼びやすい話ではある。こうして、千丸剛は20歳にして「犯罪者」になってしまった。甲子園で優勝旗を持った選手の手には、手錠が掛けられている。
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