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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「おもしろくはない」が「提言は事実」騒動⁉


最近は“芸人”と呼ばれる人たちの“社会的な地位”が上がったのか、さまざまな現象とか事件とか出来事に対しても、芸人の誰かが述べたコメントが大きく扱われる。どちらかといえば学者や評論家よりも、そういう人たちの方の意見や考えが“庶民の声”として受け止められる。果たして年収何千万円も得ている芸人たちが、ほんとうに“庶民”といえるのかは疑問なのだが、総体的に彼らがマスコミサイドとの関わりが強まって、時には“マスコミの代弁者”ともなって語ってくれるので、いまや芸人は“タレントの最前線”に立っているといっても良いだろう。その芸人たちの間で、最近、取り上げられることが多くなったのが海外の居住している中田敦彦氏の「松本人志氏への提言」と題したYouTube動画内での発言だ。簡単に言うと、お笑い系グランプリ審査のほとんどに松本人志氏が関与していて、それでは「偏りが生じる」のではないか、という意見だ。確かに、それは一理あって、どのような分野の審査でも、たとえば文学賞とか美術賞とかデザイン賞とか音楽賞とか……あらゆる分野の“賞審査”において、通常、一人の人物だけが必ず審査員として加わっているようなことはしないのが普通だ。それは、どの業界であっても才能の発掘に“偏りを防ぎたい”気持ちがあるからだ。まあ、ほんとうの実力があれば、誰が審査員となろうが必ず「救い上げられる」ようになるものではあるが、ただ相性が悪く、その審査員が権力を握っている場合、準グランプリにはなれても、グランプリは得られない。そういうものだ。もっとも、ほんとうに才能があれば、仮にその時は“準”であっても、そのあと必ず頭角を現していく。だから「本物の才能」なら、誰が審査員であろうと問題はない。ただ“微妙な才能”というのが世の中にはある。「この人がいてくれたから成功できた」というような“磨けば光る原石”のような才能の持ち主たちだ。こういう人たちの場合、偏りの中で成功のチャンスを掴むことはなかなかに難しい。中田氏はおそらく、そういう意味で松本氏に対して“考えるべき時期”との提案を行ったのだ。だから、その提言自体は別におかしなものでも、批難されるべきものでもない。ただ松本氏の権威が強いせいなのか、中田氏の提言には批判が多かった。それに対して8日、中田氏は彼らしい反論の仕方をした。ただ残念なのは、その中田氏の反論が、自分では面白いと言ったが、ぜんぜん“面白くはない”ことだった。
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