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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「まっとう」ではあるが「正しく」はない


TBS系のTV情報番組が元で、元衆議院議員でタレントの杉村太蔵氏と実業家の堀江貴文氏との間で“奇妙なバトル”が勃発している。簡単にいうと、薬物などの使用者に対して杉村氏が「逮捕される前に自首すべき」と主張したのに対して「それに対しての環境整備も必要」というディブスペクター氏と共に反論に回った。それ以来、どうもお互いそりが合わないようでバトルめいた展開となっている。堀江氏は杉村氏のことを「頭が悪い」と決めつけているが、これは頭の良し悪しというよりも“性格”及び“人生観”の問題であると思う。世の中で杉村氏の意見に味方する人は多いと思う。確かに法律で定められた禁止薬物を使用するのは、どう考えてもまっとうではない。というか、まっとうな人は最初からやらない。では、そういうことに“手を出す”のは“まっとうではない人々”だけなのだろうか。ここが問題で、もし“まっとうではない人々”だけなのであれば、議員とか、教職員とか、医師とか、警察官とか、主婦とか、中学生とか…本来であれば「まっとう」を絵にかいたような人たちの中にも、それらに手を出して逮捕されるケースが後を絶たない。当然、それらの人達は“悪い事”との自覚をもって使用している。ハッキリ言って、自首できるくらいなら、最初からやらない、或いは途中からでも止めるはずである。世の中には「100%健康な思想・行動」の持ち主もいるが、それは比率的に意外なほど少ない。この100%健康な思想・行動の持ち主にとって、それ以外の発想とか、生き方とかは“理解に苦しむもの”でしかない。だから、最初から議論が噛み合わないのだ。世の中には“薬物”だけではなく、まっとうだが必ずしも正しいとは言えない思想・行動が色々とある。例えば北朝鮮による“拉致問題”にしてもそうだ。「強引に拉致したのだから一切妥協するな」という人が多い。けれども、それ故に、今日まで解決が長引いている。確かに“まっとうな考え方”からすれば、犯罪なのに譲歩などすべきでないということになる。けれども、それでは“らちが明かない”から“拉致問題”なのだ。そういう点、トランプ大統領は巧みで、核問題でも、一方で金正恩氏と握手し、その一方で北朝鮮を威嚇する“双頭作戦”を試みている。どっちが本当なのか解からないので、金正恩氏はうかつに手肢を出せないのだ。そういう点では堀江氏などの方が“正論に近い”と私は思うのだが、彼の“言葉遣い”と口癖のように“頭が悪い”という言い方だけは改めた方が良い。

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