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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「クマ出没」の天神町に“我が青春”があった⁉


最近、各地でクマ出没のニュースが多い。春はクマが出歩きやすい季節だからだ。それらのニュースの中に、映像と共に室蘭市天神町での目撃情報があった。最初はなにげなく聴き流したのだが「おやっ」と引っ掛かった。そういえば、天神町というのは若い頃に私が暮らしていた町ではなかったか。そうだ、札幌に出る前だから20代後半~30代前半まで確か5年余りを「天神町」のマンションで過ごしたのだ。そうだ、あの部屋は今と同じくらいか、もしかするともう少し広いくらいの間取だった。なぜならほんとうは独りではなく、婚約中だった女性と一緒に暮らす予定でいたからだ。ところが実際には婚約は破棄になった。事情はここに書けないが、わたしは崖から突き落とされたような心境の中で日々を過ごした。その反面、ここに居た時、作詞の方で賞を受賞し、ノンフィクションの方で賞を受賞した。それらとは別に、ある出版社とは出版契約も取り交わしていた。ひと月に二冊ずつ出版していきたい、という話だったので勤めていた会社を辞めた。ところが結婚と同じく出版の話も、その直前になって契約は破棄された。こうして、私はすべてを捨て、ゼロから再出発すべく、札幌へと出たのだった。そういう“あまり想い出したくない記憶が詰まった”天神町にクマが出没しているらしい。懐かしいのか懐かしくないのか、よく解からないが、とにかく私のルーツともいうべき町であることに間違いはない。室蘭では他にも知利別町や中島本町にもクマが出没しているらしい。そういえば、わたしがあのマンションに入居したのは部屋が広くて新しいということもあったが、もう一つ「天神町」という町の名前自体が気に入っていたからだ。何となく“神が降り立ってきそうな町”に思えたのだ。実際、風邪をひいて寝込んで時ラジオから流れて来た「歌詞募集」に応募して大賞を取った。そのあと雑誌が募集したノンフィクションミステリーで優秀賞を取った。だから“少しだけ”神様は降り立ってくれたのだ。その後札幌に出たが、その札幌では室蘭と並行するように西区西野、南区白川、南区南沢、中ノ沢、藤野などでクマの目撃例が多い。クマはアイヌの守り神(⁉)なのかもしれないが、どんどん住宅街に迫って来るのに、大きな声で「コンニチワ‼」と両掌を突き出すことはできない。
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