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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「ネット販売の女王」は「脱税の女王」だった


中国のオンライン通販は、日本人から見ると“異様なほどの熱気”がある。日本でも通販番組はいくつかあるし、その“生配信”というのも、それなりに活気はある。けれども、中国のような“異様な熱気”を感じたことはない。一つには“市場規模”が異なるからで、その結果として“巨富を得る人物”などが出て来ることになる。12月20日に「脱税」によって摘発された美人女性も、そんな“通販ドリーム”から誕生した「生配信の女王」と呼ばれていた黄薇だ。彼女は「ビヤ」というインフルエンサー名を使って、いくつもの通販番組で活躍していた。そのフォロワー数は1億1000万人とも言われる。そりゃ、ものすごい“売り上げ”に結び付くわけだ。11月11日の「独身の日」などは、一晩で1500億円を“売り切った”と言われる。そういう彼女なので、わざわざ「脱税などしなくても…」と私などは思ってしまうが、どういうわけか、中国の“金持ち”は総じて“お金に汚い”人物が多い。彼女の逮捕容疑は2019年~2020年にかけての売り上げに関するもので、つまり一年間だけなのだが、それでもその脱税の“未納金”“追徴課税金”“罰金”を合わせると、日本円で238億円になる。確かに、それだけの税金だから、ごまかしたくなるのかもしれないが、わざわざ脱税しなくても“ものすごい収入”であったことは間違いがない。最近の中国はSNSや通販の普及で、こういった“たなぼた式の大金持ち”が多数出現、貧富の差が大きすぎることが“問題視”されている。習近平政府は、その是正に躍起となっていて、その一つの政策として、こういった“成金富裕層”への監視体制を強めている。日本ではいくら“通販ドリーム”で大金持ちになったと言っても桁が違う。中国の場合は13億の人口を抱えているので、どうしても“偏り”が出て来る。ハッキリ言って「経済的な平等」を謳っても現実的には不可能ではないだろうか。そういう意味で言うなら、日本の場合には島国で言語も統一され、民族的にも大体統一し、教養程度も似通っているので、或る程度まで“収入格差を減らす”ことは可能なような気がする。一時期、総中流意識が浸透していたが、あの頃がもっとも格差が少なかったような気がする。いまは徐々に“格差が広がって”特に“貧困層”が増えてきているので、それを喰い止める努力をしていかないと、今の中国のように“取り返しがつかない状態”に陥りやすい。やっぱり、いま考えると“総中流意識”を国民が持つって、素晴らしいことなのかもしれない。
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