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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「ホテル」も「人間」と同じように齢を取る


池波正太郎、三島由紀夫、吉行淳之介、川端康成……多くの文豪たちが利用した東京の「山の上ホテル」が来年2月13日で「全面休館する」と発表した。竣工から86年を経過し、老朽化が進んでいるので、今後どうすべきかの検討に入るらしい。確かに86年も経てば、本来なら“建て替え時期”に来ている。考えてみると、重厚なホテルビルというのは“そのくらいの年月”は丁重にメンテナンスしていけば“生きながらえる”ように出来ている。人間と同じだな……という感慨を持つ。ただ人間と同じように、歳月が経てば老朽化が進む。昔の“華やかさ”は感じられない。確かに、このホテルは多くの文豪たちが利用したのだが、それは“昭和の時代までの作家たち”で、平成から令和の時代に活躍する作家たちではない。実際、ホームページで提供している画像を観ても、どの部屋も部分的にリフォームはしていても、古びた印象は免れない。それに客室はどの部屋も狭くてインテリアなどにも豪華さはない。昔の作家は、俗にいう“カンヅメ”となって締め切りに合わせ書き上げるには良かったかもしれないが、優雅にくつろぐための部屋にはなっていない。ただ、このホテルはアールデコ様式で建築されていて、そういう意味でクラッシックな外観や内装を好む人にとっては貴重なホテルだった。ところが、ホームページが提供している部屋の写真などを観ても、あまり“アールデコ”が感じられない。もしかすると、何回か内部改装は行っているので、その時に本来の形は変えていったのであろうか。せっかく“クラッシックモダン”という美の形式で建てられたホテルなのに、それが失われてしまったら“売り”とする部分が無くなってしまう。もしも、今後、もう一度改修するとか、建て直すとかするなら、もう一度、原点であるアールデコ様式が徹底したホテルで建て替えて欲しい。現代のホテルは、どこも機能的には素晴らしいが、外観や内装において“眼を見張るような美しさ”を感じさせるホテルが乏しい。特に近年の日本のホテルは機能性ばかりが追及され、外観や内装やインテリアの“圧巻の美しさ”を感じさせるホテルを見たことがない。日常を忘れさせてくれるホテルの役割からも“無駄な美しさ”にぜひ大金を投じて欲しいものだ。
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