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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「京都吉兆」の日本料理が伊大学の「ランチ」⁉


北イタリアの田舎町にその大学はある。年間の授業料が250万円という大学だが、世界各国から優秀な学生たちが集まってくる。正式名称は面倒なので省くが「食科学大学」という3年制の大学だ。料理そのものの大学ではなく、食文化、栄養学、食ビジネス、食品科学、農業など幅広い専門知識を身に付けて、今後の地球環境や人類の健康にも寄与しようという大学だ。したがって40か国以上の世界から学生たちが集まってきている。その食科学大学の学食では、実際に有名シェフたちが招来されて「ランチ」という形で創作料理を振舞うことが特徴の一つだ。もっとも、その料理代金は“別会計”として請求される。まあ、学食として提供されるのだから、本来の価格よりははるかに安い。通常は2000円前後だ。その学食としてのシェフ料理の一つとして、今年初めて日本のシェフ料理が登場した。なんと日本人でも通常は食べたことがない「京都吉兆」の“正統日本料理”だ。もちろん徳岡邦夫総料理長を始めとした四人のスタッフがイタリアに乗り込んで現地食材を用いながら腕を振るった。「キノコごはん、牛のてりやき丼、焼きやさい、牛のヅケ添え」といった品が並んだ。正直、お品書きだけだと、それほどの料理とも思えない。ただ現地ではニセの日本料理店が多い。ホンモノの味、それも京都の味は学生たちにとっては“格別”であったに違いない。その証拠に、価格は4000円と普段の二倍くらいしたのに、あっという間に完売したらしい。そうして学生たちから総料理長は「どうして、この食材から、こんな味になるのか」と質問攻めにあったらしい。イタリアでは近年、日本料理店が乱立し、日本酒の輸入量も激増している。そういう中で行なわれた「京都吉兆」のランチ会だっただけに、ことさら反響が大きかったのかもしれない。イタリアだけでなく、このところ、欧米人の訪日客が多くなって、改めて日本の食文化に注目が集まっている。ただ問題は、イタリアに出向くのも良いが、多く(ほとんど)の日本人は実際の「京都吉兆」の“味”を知らない。外国人が知っているのに、日本人が知らないというのは、どう考えてもヘンではないか。日本でも4000円くらいで提供する“出張店舗”は出せないものなのか……。
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