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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「人気という悪魔」に操られる人々の悲劇⁉


わたしのように「運命」というものを扱う仕事をしていると、人間のもっている“さまざまな運”の中でも「人気運」というものほど不可思議なものはない、と感じることが多い。或る意味では「人気運」こそ、それぞれの人生が“合理的には進んでいかない”秘密を握っているような気もする。たとえば昨日“美容系YouTuber”として活躍していた五彩緋夏氏が急逝したと公表された。24歳だが、おそらく自殺であると思われる。その前日にはコムドットのゆうた氏が緊急入院したことなども報道され、最近、YouTuberに関してのニュースや事件などが多い。このところ世界的にYouTuberが活躍する時代になっているが、その基にあるのは「人気」という魔物である。人気が出て登録者数が増えれば、それがそのまま収入増につながり、社会的な地位や立場も確立されていく。本人がそれを意図していたかどうかはともかく、世間的には著名人となり、成功者としての扱いを受ける。近年はYouTuber達をタレント的に取りまとめてバックアップする企業なども出て来ている。またYouTuberを“それ以外の公共の場(TV・雑誌・新聞・映画・CM・企業イベント等)”に連れ出して、本格的なタレントとして育成する芸能事務所などもある。五彩緋夏氏の場合、最初は「ひなちゃん5しゃい」という名を使っていたようだ。ハッキリ言って著名YouTuberには“ヘンな名前”が多い。その方が人気が出やすいのかもしれない。2019年9月から始めたようなので、まだ4年弱しか経過していない。動画配信を始めて一年余りで50万人もの登録者を得ていたようだ。こういうものは、或る程度人気が出始めると“雪だるま式”に登録者数が増えていく。アイドルの場合も、YouTuberの場合も、その辺は同じでスタートダッシュに成功すると、あれよあれよという間に登録者数が増えていく。こうして「ひなちゃん5しゃい」は予期せぬほどの人気を集め有名人となった。ただ彼女自身は最初“職業的な意識”を持っていなかったはずで、だから特別な技術を持っているわけでも、特別な知識を持っているわけでもなく、何となく“自分自身が興味ある世界”について発信していただけだったに違いない。そういう無垢な状態の時には何の悩みも持たない。けれども人気が出ることで周りが騒ぎ出す。さまざまな企業も動き出す。もう無垢では居られない。こうして徐々に人気YouTuberも“自分の限界”が視えて来て悩むようになる。十代半ばから大金を得てしまうと、それでなくとも人生が狂いやすい。あまりに若く、幼く、大人になり切れていない状態の中で「成功者」となってしまう部分にブレーキを掛ける部門を置いていない職業は、同じような悲劇を繰り返す元になりそうな気が、わたしにはする。
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