今回の「東京五輪」でさまざまなところから、もっとも“敬愛”を招くのはフランスのマクロン大統領かもしれない。なぜなら彼は、当初から現在まで一貫して「開会式には来日出席する」ことを表明してきた唯一の主要人物だからだ。この時期になって、ようやく各国首脳たちの出席の有無が少しずつ判明しだしている。アメリカはバイデン大統領は出席せず、その代わりとしてジル夫人が出席することが正式に決まった。韓国の文大統領が“外交”も兼ね、比較的早くに“出席”を伝えた。中国は慎重に状況を見定めながら、孫春蘭副首相の出席を決めたようである。カナダのトルドー首相は比較的早い段階で、今回は“欠席”することを伝えてきている。北朝鮮はおそらく“選手団”も含めて“出席しない”と明言している。何しろ開催国の日本が“やる”のか“やらない”のか、判然としていなかったのだから各国の反応が微妙なのは当然のことである。本来であれば、大統領とか首相とかの首脳クラスの人物はスケジュール調整が難しいので、相当に早い段階で「決定」を下さないと出席は難しい。そういう意味でも、フランスのマクロン大統領だけは唯一早い段階から一貫して「出席」を伝えてきていた。実は、これには理由があって2024年に開催するオリンピックがフランスで行われるからだ。つまり、その“参考”にできる部分があるはずということもあり、終始一貫して「出席」を表明していたのだ。ただ、それが主目的であったとしても、この時期の「出席」には勇気がいるし、外交的にも今回の場合には“役立つ部分”が少ない。それを承知で来日を希望していたのは、この大統領の“裏表のなさ”を物語っているようにも見える。おそらく各国の“出席の有無”に関しては、誰が出席するかを見極めながら、ギリギリまで調整し続けることになるだろう。そういう各国を横目にマクロン大統領の来日は、日本人の目から見て、とても“さわやか”に見える。おそらく事実上は難しくても文字通り「お・も・て・な・し」をしてあげたい“唯一の首脳”ということになるのではないだろうか。
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