私はいつからか、人の“運命”を観る時「占星学」のホロスコープと「推命学」の四柱命式とを併用させるようになった。自分でも、いつからこのような方式を採用し出したのか、正直、よく憶えていない。20年以上前からであることは確実だ。実は私は「西洋占星学」の専門書も「四柱推命学」の専門書も、その両方の専門書を執筆・出版している日本で唯一の占術家だ。これに関しては一部勘違いする方がいるかもしれないので補足しておく。実は佐藤六龍氏が、その両方の本を書いている。彼が四柱推命の大御所であることは論を待たない。何十冊も書いている。少し書き過ぎだが…。さて占星学書の方はどうだろう。実は『太陽占星術入門』という本を1974年に出している。けれども、これは入門書であって専門書ではない。しかも、かなり“大雑把な入門書”である。佐藤六龍氏も、浅野八郎氏と同じく、若い頃には精力的に“さまざまな占術”の入門書を執筆していた。ちなみに、私と佐藤氏の執筆姿勢は“正反対”であり、彼が行間を開け、図解もエピソードも乏しく、無味乾燥な実用書としての記述を心掛けるのに対し、私は極力文字を詰め多数の図解を挿入してぎゅうぎゅう書籍とする。もし、私が佐藤氏のような書き方に変えれば、一冊で四冊分くらいは出来上がることであろう。話がずれたが、私が洋の東西の“観方”を併用するには理由がある。互いに“補い合う”ような要素もあるからだ。実際、こういう観方を取り入れていたのは私が最初ではない。中国では元代~明代(西暦1200年~1600年頃)にかけて「星平会海」とか「星平参合」と呼ばれる観方が存在した。これは「占星学」と「子平学(四柱推命)」とを合わせた観方で“西洋式の占星学”を使う方法と、“東洋式の占星学(紫微斗数)”を使う方法とがあった。私が東洋系の占いで一番最初に身につけたのは「紫微斗数」であるから、最初は「占星学」と「紫微斗数」を合わせようとした。実際、初期にはそうしていたのだ。けれども、紫微斗数は表出するのに時間が掛る。そして一番の問題は“出生時不明”の人に対してはお手上げなのだ。しかも、的中率が悪い。そこで、いつの間にか「占星学」と「推命学」を合わせる現在の観方に落ち着いたのだ。ところで、9月までZOZOを率いていた前澤友作氏が新たな「スタートトゥディ」を立ち上げた。実際には9月に設立していたらしいが、公表を控えていたようだ。これを四柱命式で捉えると、彼にとって今年は「正官・建禄」の年であり、独立しての新会社設立に相応しい運気の年ということになる。これを占星学の方で観ると、9月以降はトランジットの天王星が出生時の天王星に180度の位置に来て、環境上の大きな変革、或いは独立・自立の時ということになる。トランジット惑星的に考えると、昨年の12月頃から徐々にそういう意識が強まっていったのではないかとみられる。ただ最初に起業した1998年5月頃、株式会社に変更した2000年4月頃にはいずれも出生時の金星に対して、好ましいアスペクトがあった。今回はそれがない。「愛と美の女神」が事業に味方してくれるか、微妙な運勢ではある。
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