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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「奈良」を「アフリカ女性」はどう描くか


近年、海外の人達が“われわれの気付かない日本”をさまざまな形で教えてくれる機会が多くなった。おそらく今回も、そういう意味では、われわれ日本人が思いもしない「日本」の新たなる一断面を映像化してくれるに違いない。NPO法人「なら国際映画祭」がユネスコとの共催で、アフリカの女性クリエーターを発掘しようという試みを行うことになった。アフリカ各国から10名の女性を選抜して、奈良の片田舎に2週間ほど宿泊せ、短編映画を撮影してもらおうという企画だ。音頭を取ったのは女性映画監督として有名な河瀨直美氏で、単身パリのユネスコ本部まで乗り込んで、その交渉にあたってくれた。実は「なら国際映画祭」では2013年にも、スイスの学生を招いて、同じような試みを行ったことがあり、その成果が高く評価されていた。もちろん今回の場合には、河瀨直美氏が希望者に直接指導する。実際には、ケニア、ナイジェリア、セネガル、ブルキナファソ、南アフリカの五か国で希望者を募る。そして各国二人ずつを選抜して“1チーム”として民家に寝泊まりしながら、それぞれが奈良の片田舎の風景や日常を、どう“短編映画”として創り出すか、競い合わせながら“新たな才能”を発掘しようという試みだ。かつて河瀨直美氏自身も、2007年にカンヌ国際映画祭に短編映画を出品してグランプリを得ている。アフリカの土壌で育った女性達が「日本」という国をどう見ているか、また実際に泊まり込んでどう感じるか、どういう「眼」で、日本の古都でもある「奈良」を観察し、映像化していくのか、一般人であるわれわれにとっても大変に興味深い。そして、映画人としての河瀨氏は“世界的に通用する卵”を果たして見つけ出すことが出来るのか。映画界の将来を占ううえでも試金石となる試みのような気がする。

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