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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「射幸心」煽れないパチンコ業界に未来無し⁉


いまから40年ほど前、わたしは毎日のように通った場所がある。パチンコホールだ。あの頃、わたしはいろいろな意味で人生を投げ出していた。「音を立てて崩れる」という表現があるが、文字通りそういう感じの毎日だった。その年、ほんとうは出版されるはずだった著書が出版社の事情から発売中止になった。2か月に一冊ずつ“運命学シリーズ”という形で出版していくという契約書を交わして、わたしはそれまで勤めていた会社を辞めたのだ。辞めなければ、とても“2か月に一冊ずつ”という出版社側の要望に応えられない。だから辞めたのだ。或る意味では当然のことだった。ところが何故か詳しい理由は説明されず「校正段階」にまで来ていた出版は中止となり、わたしは裸で投げ出された格好となった。一応、弁護士事務所を訪れて訴訟を検討したが「費用の方が高くつく可能性が高い」と言われた。引き下がる以外になかった。仕方がないので、すべてを忘れたくてパチンコホールに通った。そこで私は、時間つぶし的に打ち続けたのだが、だいたい3勝1敗くらいの成績になる。そんなに大勝ちできるわけではないが、負けることも少なかった。だから、まあまあ暮らしていく分くらいの収入にはなる、という感じだった。そういう状態が5~6か月も続いた。そうしていた時、昔の同僚とばったりホール内で出会った。彼は「自分も仕事を探していて、いま新たな会社で仕事を決めてきたばかりだ」と笑った。そして急に「もし、なんだったら、この仕事を代わりにやるかい」と訊いてきた。その仕事を始めるのに必要な機械のパンプレットを差し出した。「だって、池田君が決めてきた会社だろう」「いや、引き受けたんだけど、まだ迷っていたんだ、俺は良いから、この仕事譲るよ」「そんなこと言ったって…」「俺の方から会社の方に上手く説明しておくから大丈夫だよ」そう言うと、彼はパンフレットや会社の名刺など手渡して、あっけにとられるわたしを置いて店を出て行った。結局、わたしはその会社に入って一年ほど勤めた。さて、パチンコホール大手の「ガイア」が10月30日に民事再生法の適用を申請した。負債総額はグループ全体で1600億円という大型倒産だ。今年に入って25件目の倒産であるらしい。昔のような大勝できる機種が規制され、もはや魅力の薄れたパチンコ業界にファンが戻ることは期待しにくい。いまでも数年に一度くらいは店に入るが、完全に様変わりし、なかなか当たらない。大当たりが出てもすぐ止まってしまう。規制が厳しくなって射幸心を煽れなくなったパチンコ業界には、かつてのファンはもう戻らないだろう。
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