アウン・サン・スー・チー氏と言えば、ミャンマー民主化を進めた象徴的存在として知られる。その功績を称えて「ノーベル平和賞」も授与されている。そのスー・チー氏だが、現在、窮地に追い込まれつつある。彼女率いる「国民民主連盟」の弁護士として知られたコーニー氏が飛行機から降りた直後に凶弾で倒れたのだ。コーニー氏はイスラム教徒の弁護士で、二つの重要な法案改正の動きを主導していた。その一つは「軍人の犯罪は放免」という憲法の改正、もう一つは「仏教徒と非仏教徒の結婚を規制する法律」の改正、民主化に成功したように見えるミャンマーだが、実際にはまだまだ“旧態依然”の部分が残っているのだ。ところが、この二つとも根強い反対があり、暗殺者は“軍関係者”或いは“仏教関係者”どちらかの組織とつながっているとみられる。何しろ国会議員の25%が軍人なのだ。そして国民のほとんどが仏教徒なのだ。したがって、われわれから見ると何の問題もなく改正できそうな二つの法律だが、ミャンマーでは一筋縄ではいかない。特に後者の問題は深刻で、イスラム教徒は西部に暮らすロヒンギャ族が圧倒的に多く、国軍が住居を放火するとか、女性を暴行するとか虐待を繰り返し、隣国バングラデシュに2万人以上が避難しているらしい。そこでアセアン各国からも、国連からも、人権活動家たちからも「ノーベル平和賞」を受賞しているスー・チー氏に対し、強い非難の声が上がっているのだ。ところが、かつて「戦う孔雀」とも称されたスー・チー氏だが、孔雀の羽を捥がれてしまったかのように動かない。国会議員の25%が軍人で、国民の9割が仏教徒であるミャンマーにおいて、大鉈を振るうことは“自らの支持基盤を失う”ことになる。かつての「戦う孔雀」は、“最高顧問”の椅子に座って、窓枠越しに見える“青い空”を見ている。
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