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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「書店ない地域」で育つ子供達4割という衝撃⁉


昔はどんな小さな町でも「本屋さん」はあった。それが、ここ最近は“本屋さんのない町”が珍しくないらしい。書店のない自治体が4割に達している。最近は「本はネットで購入するもの」という認識を持っている若者も多い。ここ十年間で市場から退出した書店が764社に達するという数字もある。そこで経済産業省が、重い腰を上げた。書店を支援するためのプロジェクトチームを発足したというのだ。書店からの聞き取りなどから、対策を練っていくという。「本が売れなくなった」という書店側の声は多いが、そればかりだろうか。わたしは、書店に「買いたい本がない」ことが、いちばんの原因ではないかという気がする。いまの書店のほとんどは“雑誌類”と“大手出版社の本”が中心で“それ以外の本”が置かれていない。だから、本の出版数自体は増えているのに、大手出版社の本のみが置かれている書店が多いから、つまり「買いたい本が置いていない」から、本好きな人が書店から買わなくなっている、というのが実態のような気がするのだ。よほどの大型書店でもない限り、小さな出版社から出された書籍は書棚に並ばない。ほんとうに本好きな人というのは、出版社など関係なく“良い本”“読みたい本”を求めている。ところが、大手出版社が手掛ける本は山積みされていても、小さな出版社から出している“少部数の本”は、よほど探さなければ、置いている書店を見つけられない。だから、或る意味で売れないのは当然なのだ。もちろん、大手出版社の方が圧倒的に“売れる傾向”を持ってはいるだろう。けれどもなんども言うが、そういう本を買う人には意外に“ほんとうに本好きな人”は少ないのだ。「売れている本だから買う」という人が世の中にはたくさんいる。その“売れている本”というのは大手出版社が宣伝費をかけて大量に書店に並べている本だ。本は「取次業者」が出版社と書店の間に入る。その結果、取次業者が“売れると解かっている本”だけ、書店に山積みしていくようなことになる。そういう中で、書店がその“一般的には売れやすい本”だけを扱っていたなら、ほんとうに本好きな人が離れていくのは当然ではないか。ほんとうに本好きな人は独自の嗅覚で“求めている本”を探し当てる。それがネット書店に多ければ、そっちの方が主戦場となっていくのは当然のことではないだろうか。ただネットというのは“立ち読み”が出来ない。実際の感触は書店に行かなければつかめない。だから、ほんとうは書店で見つけたいのだ。そういう“買わなくなった本好きな人”が無数にいることを経済産業省は気付かなければならない。
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