われわれは普段、あまり自分の“血縁”ということについて深くは考えない。例えば私は十五歳の時、母親から「お前は本当は長男なんだよ」と教えられた。けれども、私には、それがどういう意味なのか、本当のところよく分からなかった。ぽかんとしていた。「私の長男は、あなたなのよ」母親はなぜか涙を流した。それでも、私には、それがどういうことなのか、よく分からなかった。母親は父の後妻であった。それを知ったからと言って、私には何の変化もなかった。ただ八歳年上の兄が、別なお母さんの子だったんだと、ぼんやり思っただけであった。実際、その後でも、私の場合は実兄に関して、特別な感情を抱いたことはない。普通の兄弟としての兄でしかない。私は特殊なのだろうか。このほど、日本初の匿名第三者の卵子提供による子供が誕生したという。そして、これから順次、そういう子が産れて来るらしい。ところが、それに対して“異”を唱えている女性がいた。その女性は、匿名の精子提供で産れてきている女性だった。彼女の場合、母親からそれを知らされた時、不安や怒りの感情でいっぱいだったという。父親が無精子症だったということが、許せない気持ちを与えたらしい。彼女は大学院を止め、引きこもったという。やがて同じように“精子提供で産れた仲間たち”を知って、そのトラウマから脱することが出来たのだという。だから理解を示すのではなく、だから反対らしいのだ。卵子の無い母親、精子の無い父親、それらを許せない気持ちになる…或いは、それなのに子供を得ようとしたことが許せないのか。「長男」だといわれて何も感じなかった私は、今、初婚の妻と離婚して長女と逢えなくなったが、その長女は私のことをどう思っているだろう。もし、私の“血”を受け継いでいるなら、特別どうということもなく“変わった人”との印象を抱いているに違いない。
或るインタビュー記事を読んだ。精子提供を受けて生まれ、それを知らずに29歳まで過ごし、偶然知ることになって、その後は「なぜ知らせてくれなかったか」「提供者を捜し出したい」という気持 続きを読む
ホテル事業で赤字を膨らませていた企業が、いつの間にか“大きく変身”して、いまや「日本のストラテジー社」と呼ばれている企業がある。東証スタンダードに上場している「メタプラネット」とい 続きを読む
学歴詐称問題で“すったもんだ”したあげく、伊東市の田久保真紀市長は「続投」することを表明した。今年はどうも“そういう年”らしく、兵庫県の斎藤知事も最終的に「続投」となった。マスコミ 続きを読む
架空取引による「裏金捻出事件」で川崎重工は神戸造船工場の幹部ら関係者51人を懲戒処分にした。その“裏金”を飲食費やゲーム機提供に宛てていた海上自衛隊のトップを含む関係者93人に対し 続きを読む
TV画面に「逃げて‼」という文字が大きく出ている。いつまでも出ている。だが、実際には“3m”と予測されていた地域でさえ“1m”にも達していない。だが画面には、いつまでも「逃げて‼」 続きを読む
選挙によって野党がちょっとだけ多くなり、その結果として「現金給付」より「減税」に傾く可能性が、ちょっとだけ強くなった。最近は日本だけではなく世界的に“極右政党”が大躍進の時代となっ 続きを読む
「石の上にも3年」という言葉があるが、山形大学が「ナスカの地上絵」の研究を始めて早や20年が経過している。石の上にも20年だ。その結果、今回も「248点の新しい地上絵」を発見したそ 続きを読む
確か2年ほど前まで「生涯収支マイナス2億円君」だったような記憶がある「霜降り明星」粗品氏が、現在は「生涯収支マイナス4億円君」に変っていて、相変わらず毎週土曜日に彼自身の“競馬予想 続きを読む
われわれはどうしても「喉元過ぎれば熱さ忘れる」で、苦悩しているときには「これさえ上手くいけば幸せになれるのに…」などと思いがちなものだが、いざ、それが過ぎ去ってしまうと、もう“その 続きを読む
もはや石破首相の退陣は“決定的”と言われる。それでは次に“日本の首相”となるのは誰なのか。運命学的な観点から観て見よう。国民へのアンケート調査によると、次期首相として「もっとも相応 続きを読む