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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「貸金庫」を一度も開かぬまま亡くなっていく人


わたしは、幸か不幸か、一度も「貸金庫」なるものを使ったことがない。まあ、貸金庫を使うほどの財産があるわけでもないから当然といえば当然なのだが……。三菱UFJ銀行の都内支店「貸金庫」から、4年半の間に十億円以上もの金品を窃盗していた女性元行員がいた事実が明るみになっている。さまざまな報道によれば、窃盗犯罪は昨年の10月末に発覚し11月に解雇されている。40代の女性元行員は、当時「貸金庫」を一人で任せられていて、そのマスターキーを利用し、勝手に貸金庫を開けて、中の金品を質屋に出向いて金銭に変えていたらしい。現金は“そのまま着服”し、利用者が「貸金庫」を開ける時だけ、別の「貸金庫」から補填して発覚を防いでいたらしい。犯行は2020年4月~2024年10月迄のあいだ繰り返し行われていたという。本人が営業課長という役職にあって、マスターキーを管理できる立場にあったことが発覚を遅らせる原因となったようだ。この犯罪は銀行内部で行われたにもかかわらず、被害総額や被害者数が判然としていない。いまのところハッキリした20数人には銀行側が補填し、残りの方たちについては順次、調査を進めているところらしい。預かった銀行側が“その金額”も“その人数”もはっきりさせられないのは「貸金庫」というものの性質上にある。つまり、その中に「何を入れたのか」は、銀行側も正確には把握できないのだ。特に“宝石類”とか“貴金属”に関しては、その証明が難しい。たとえば両親とか祖父母から“譲り受けた品”などの場合、その鑑定書とか証明書類とか、そういったものまで一緒に保管するケースは稀だと思う。したがって「祖母の遺品の指輪5個」とかいう程度までなら判然としていても、それが消えていた場合、どういう品だったかを正確に文書化するのは難しいのだ。容疑者である元女性行員は、犯行を認めているが、未だ逮捕はされていない。まだ犯行容疑が正確に特定できないからだ。それにしても、4年半もの間、秘かな犯罪は続けられていた。それなのに、だれも“それ”に気付かなかった。一つには容疑者が「質屋」で宝石や貴金属を換金していたことだ。他の場所なら身分証明とか品物に対しての事情とか訊かれるが、質屋は基本的に「だれにも知られず、詮索されず換金できる場所」なのだ。実際、貸金庫に宝石や貴金属を預けながら、それを一度も開くこと亡くなっていく人は意外なほど多いのではないか。そして、その遺族が受け取るとき、その中身が減っていたとしても、気付かないままのケースが有り得るのではないか。金の延べ棒が3~4本減っていたとしても、貴金属が5~6個無くなっていたとしても、気付かない相続者が「そのまま取り出すこともせず、確認しただけで鍵をする」そういう遺族も居るような気がしてならない。
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