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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「超法規的殺人」は、どこまでなら許されるか⁉


前フィリピン大統領ドゥテルテ氏がICC(国際刑事裁判所)から「人道に対する罪」により逮捕状が執行され、フィリピン警察が協力して身柄を拘束され、その本部があるオランダへと輸送された。近年は国のトップに逮捕状が請求されるケースは稀ではなく、現在、拘束されてはいないが、ロシアのプーチン大統領に対しても、イスラエルのネタニヤフ首相に対しても、ミャンマーのミンアウンフライン国軍総司令官に対してもICCからの逮捕状は出ている。ただ、それらに対してそれぞれの国家政府が応じれば、拘束は可能だが、国家が協力しなければ拘束は出来ない。つまり、ドゥテルテ氏に対しては現フィリピン政権がゴーサインを出したから逮捕となったのだ。前大統領に対しては、その政権時代から、あまりにも強引過ぎる手法に対して国際的に批判が出ていた。自ら「麻薬撲滅戦争」というスローガンを掲げて大統領になったこともあり、その任期中は麻薬取り締まりの警察官たちに対して“司法手続きを踏まない”殺人を公然と認めていた。その結果、取り締まりの名目で殺された人の数は6000人とも30000人とも言われ、ほんとうの数字が判っていない。ほんとうの数が判らないほど、TVドラマのごとくに撃ち殺していた……ということになる。もちろん、そういう取り締まりの仕方をすれば、時には無関係な人も巻き添えを食らうことは容易に想像がつく。なにしろ、麻薬撲滅のためには“超法規的殺人”を公然と許していたのだ。ただフィリピン国民の多くは、そういう強引なやり方をどちらかと言えば支持していた。逮捕状によって拘束された現在でも、強引過ぎたドゥテルテ氏の“やり方”を批難する人は少ない。ただドゥテルテ氏自身が“逮捕される”ことに対しては予感があったようで「それが運命ならば仕方がない」と覚悟を決めていたようなところが窺われる。それは、もしかすると自分の強引な手法が、罪なき人まで殺してしまっていたことを暗に認めているような気が、わたしにはする。或いは、国際手配されて、もう“逃亡することに疲れた”可能性もある。権力者はときどき「正義」の名のもとに“大きな罪”を犯す。人の命は、為政者が思うほど……小さくはないのだ。
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