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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「AIマッチングアプリ」で「人間」恋しくなる


なかなか興味深いレポートを読んだ。ごくふつうの女性が「AI」による“恋愛マッチングアプリ”を利用してみての感想というか、体験記録のレポートだ。既に昨年6月から、人間とAIとがマッチングアプリを利用して“出逢う”という場が設けられているらしい。もちろん相手は“AI”そのものなので実際に逢うことはできない。けれども、個人的な会話のやりとりは十分に愉しむことが出来“恋愛気分”を味わいたい人には最良のアイテムかもしれない。そのせいかキャッチコピーには「既婚者でも利用できる‼」と謳っている。確かに直接“逢う”形にはならないので、面倒な問題が発生するようなことにはならない。ただ、その体験レポートの中で女性が「確かに相手を傷つけるようなことは決して言わないが、こちらから逢いたがると返信を返さないなど、生身の人間にある“何か”が足りない」というふうなことを書いていた。つまり、いま一つ“恋愛相手”としては入り込みにくいというか、飽きてしまいやすい、というのだ。そう、相手を傷つけないから“癒される”というのは一瞬であって、むしろ、その部分に何にも触れて来ないことの方が、実際には傷つくのだ。生身の人間というのは“傷つけ合う”のだが、その“傷つけ合う”こともまた“人間だからこそ”であって、その傷口を“互いに舐め合う”ときに、人はいちばん“愛されている”実感を味わう。相手を理解していくうえで“そこ”は避けては通れない部分で、それを避け続けていたなら誰ともほんとうには解かり合えない。生身の人間というのは、だから互いに“傷ついている”者同士の方が、何も傷がないよりも深く愛し合える。そのことに、このマッチングアプリはあらためて気付かせてくれる。たぶん、学習能力の旺盛なAIは、そのうち実際に“逢うことも可能なロボット”にまで進化していくだろうが、完成されていればいるほど、人間からは遠のいていく。なぜか人間というのは“完成され過ぎたもの”に魅力を感じない。不完全で不条理でバカな奴ほど愛しいのだ。魅力的なのだ。決して相手を傷つける言葉を言わない恋人など、一週間もすれば飽きる。そう、人間は傷ついてボロボロになって、悔しくて、切なくて、どうしようもないほど独りになりたくて……そういう時にひとこと「どうしたの⁉」っていう、その一言だけで“救われる”そういう単純な生き物なのだ。
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