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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


アムステルダム警察は「表彰物の警察署」か⁉


「♬ボロは着てても心は錦…」という歌が昔あったが、ときどき、そういうことを思わせる心温まるニュースが飛び込んでくる。人間、一年半以上ものあいだ“路上生活”を送っていれば、通常は心がすさむ。けれども、中にはそうならない“清廉潔白な人物”もいる。アムステルダム中央駅で、とりあえずの金銭獲得方法として空のペットボトルを集めて換金して生活しているホームレスのハジェル・アルアリ氏は駅構内でペットボトルを回収していた時、置き忘れたままになっていた財布を見つけ中を確認したが、本人を特定できるようなものがなかったため、それをそのまま駅に近い警察へと届けた。警察が改めて中を確認すると2000ユーロ(約34万円)が入っていたが証明書的なものがなく、一年間保管して、持ち主が現れるのを待ち、もし現れなければ、届け出たアルアリ氏に手渡すことになった。その調書を取っていて、警察官は彼が路上生活者と知ったが、届け出てくれたことに感謝し、すぐさま市民を顕彰する「銀の親指賞」を与えることにした。これは社会的に貢献してくれた市民を対象として、表彰状と共に50ユーロ(約8600円)相当の商品券を渡す決まりとなっている。こうして、アルアリ氏は、路上生活者としては破格の報酬を受け取ったことになる。わたしがこの話で感心するのは、もちろん、路上生活になっても、落し物はきちんと届け出る…という立派な精神もそうなのだが、それ以上に、そういう人物からの届け出に対して、すぐに機転を利かして「名誉市民」としての称号を与えて、当面の生活費に役立つに違いない商品券を“お礼”として与えたアムステルダム警察の人情部分にある。果たして、日本の場合、仮にこういうことと同じような事柄が起こった場合、警察官は機転を利かせて“何らかの賞”を与えるとか、それに付随した商品券を与えるとか、出来るだろうか。おそらく手続き的にも面倒な日本の警察署では難しいだろう。いや、手続き上の問題だけでなく、そういう発想そのものをしないのではないだろうか。路上生活者であっても、同様な市民として扱うという“その時点”で難しいような気がするのはわたしだけであろうか。
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