観相法は、一般的には「顔相」「手相」が中心で、公刊されている占いの書籍は、ほとんどこの二つに限られると言ってよい。
ところが、実際に深く掘り下げていくと、観相法には「頭骨相」「観額相」「眼球相」「五官相」「顔面紋理相」「黒子相」「神導線相」「掌紋相」「爪相」「乳房相」「陰毛相」「足裏相」「書相」など、全身のさまざまな「相」及び、その観方が存在しているのである。
観相法を極めようという方が、古書をいくら渉猟し、大枚はたいて購入しようとしても、残念ながら各相を極めた書籍はなかなか見つかるものではない(比較的、骨相はよく見かける)。大概は、大まかな顔相・手相の研究書のなかで、思わせぶりにほんの少しだけ各相に触れているという程度のものが多いのである。
人間には、その人の相を映し出している占断素材が全身くまなくはりめぐらされているにもかかわらず、それを体系的にまとめた占術書は、全く以て古今東西絶無であり、そういった現状に一石を投じたのが本書である。
本書は、これらの特殊な観相術を、洋の東西を問わず、古伝から現代のものまで幅広く蒐集・解説した「全身観相術」の決定版である。そこには、日本初公開の占術、一般公開されていなかった秘伝、著者独自のデータから発見したオリジナルな研究も含まれる。
ちなみに、観相の書籍の良いところは、四柱推命や断易などと比べると、素人の方でも直感的に理解しやすいということにある。本書も、プロ仕様の専門書でありながら、図解・写真・資料も満載で、どなたでも読み進むことができる入門書の態をなしており、類書の無い永久保存版である。