8月24日にフジテレビ系で放映される「船越英一郎殺人事件」は、主演・船越英一郎氏の“芸能生活35周年記念”として彼自身が「船越英一郎」本人役で登場する興味深い設定だ。このドラマタイトルは確かに良い。ところが、その内容はというと、サスペンスドラマ撮影中にプロデューサーの遺体が発見され、船越氏がこれまでのサスペンスドラマでの経験を活かして解決に立ち向かうというもの。う~ん、何かが違うんだよなあ。まず、殺されるのは「船越英一郎」本人であるのが良い。それも抵抗することもなく身体中を滅多刺しにされていた。その方が誰だって、見てみようかな、という気になる。そして、それが「誰が殺したのかわからない」という設定にすれば、ますます見たくなる。そうして調査していくうちに、さまざまな“女性の存在”が浮上してくる。そうするとますますドラマとしては面白い。そして、どの女性とも「妻は面識があった」という設定が一番良い。もちろん、妻役は女優・松居一代氏に決まっている。こういう設定だったなら、素晴らしい視聴率になるだろう。私が思うに、船越英一郎氏も、松居一代氏も、俳優として“素晴らしい演技”を見せるに違いない。そうして、最終的には船越氏がいつも飲んでいた健康食品の中に、巧妙に“覚せい剤”が包み込まれていて、迷宮入りになりそうな事件を、妻がその事実を“執念で発見していく”というストーリー。実質的には松居一代氏の方が主役かな。そうして犯人は、実際には関わりのあった女性たちではなく、ストーカーの熱狂的ファンの女性だった、というのはどうだろう。なに? いろいろと問題がありすぎるだろうって、ごもっとも。
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