全体的特徴
惑星全体の配置で見ると、180度など向かい合うような位置関係のハードアスペクトが多く、古典的な占星学解釈で“幸運なアスペクト”とされている120度や60度などのソフトアスペクトが極端に乏しい出生図であることに気付きます。このようにハードアスペクトが多く、ソフトアスペクトが乏しいのは、一言で言うと“男性型の生き方”を強いられる生まれと言えるものです。
決して、受け身で押し流されるように生きてきた方ではありません。表面上の穏やかさとはやや異なり、意外なほどの“芯の強さ”“意志の強さ”“反骨精神”のようなものが窺われる星の配置なのです。「しし座」を上昇宮とし、「おうし座」が天頂に位置する出生図は、歌手、女優、モデル、キャバクラ嬢のような華やかな分野の仕事にもっとも向いている星座配置です。
この星座配置は“パートナー”を表わすDESが「みずがめ座」となるので“放送局ディレクター”を配偶者として選んだのは“もっともふさわしい選択”であったと言えるでしょう。
アスペクト
極めてタイトなアスペクトが三つ存在しています。その一つ目は太陽と火星の180度アスペクト、その二つ目は水星と月の180度アスペクト、その三つ目は金星と土星の180度アスペクトです。これらが表わしているのは、彼女の人生・運命が見た目ほど平坦なものではなかった、ということです。
太陽と火星の180度は“敵やライバルの存在”を意味し、“死ぬまで挑戦し続けなければならない人生”を表わしてもいます。水星と月の180度は“落ち着くことが出来ない環境”と“過敏すぎる神経”を表わし、忙しい生活を強いられるのが常です。金星と土星の180度は“愛する人との哀しい別れ”や“忍耐を強いられる愛情”を意味するものです。
しかも彼女の金星の場合、天王星とも180度で、“出逢いも別れも突然やって来る”こと、及び“愛が孤立化しやすい運命”であることを表わしてもいます。これら以外のアスペクトでは太陽と天王星の135度が“独立独歩の人生”を表わし、火星と天王星の45度が“衝動性の強さ”や“ユニークなSEX”を表わし、金星と海王星の60度が“献身型の愛情”や“芸能、特に舞台に向いた素質”を表わしているようです。さらに金星はASCと90度で“天性の美貌”が与えられていますが、“対人関係で甘えや我が侭”が出やすいことを表わしてもいます。
注目すべきトランジット度数
彼女の人生においては、トランジット(通過中)の惑星では「海王星」の位置が重要な働きをしているようです。ご両親が離婚された年にはトランジットの海王星は「てんびん座」14度にあって、出生時の太陽と0度で重なっています。
本格的に女優デビューした年の海王星は「さそり座」9度にあって、出生時の水星と0度で重なり合っています。女優業をフリーとなった年の海王星は「さそり座」25度に進んで出生時の金星と重なり合っています。映画各賞を総なめにした年には「いて座」28度まで進んで、出生時の海王星と60度アスペクトを形成しています。
90年の紅白歌合戦の司会時の海王星は「やぎ座」14度で出生時の太陽、及び火星と90度アスペクトです。自身の身体に子宮がんが発覚した年は「やぎ座」25度にあり、出生時のASCに150度です。2000年の二男逮捕で女優業自粛に追い込まれた年の海王星は「みずがめ座」5度にあって、出生時の冥王星と180度です。ちなみに今年2010年の海王星は「みずがめ座」28度に移動し、出生時の海王星位置と150度アスペクトの期間が長く続きます。