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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


将来の「働き方」の“先駆け”になるか


「働き方改革」という言葉だけが、何となく“独り歩き”した2019年も既に12月半ばとなったが、ここにきて日本的な“将来の働き方”のお手本となりそうなことを打ち出した企業がある。SMBC日興証券だ。来春から「週休4日制」及び「週休3日制」を導入しようというのだ。それに伴い“副業を行うこと”も解禁する。“副業”に関しては、既に解禁している企業も出て来ているが「週休4日制」に関してはさすがに聞いたことがない。けれども、すべての社員に適用するわけではないという。「週休4日制」の方は40代以上の正社員で、親の介護をするという条件が付く。「週休3日制」の方は30代以上で育児か介護をするという条件が付く。そのような場合に限って、4日制の場合は給与を60%に引き下げ、3日制の場合は給与を80%に引き下げ、社員として継続できるという制度だ。週休4日とか、週休3日とか、一見“進んでいる企業”のようにも思うが、給与を引き下げ、条件付きの雇用継続というのでは、実質的な「働き方改革」にはなっていないような気もするが、それでも日本のこれまでの雇用形態からすれば“画期的”なものらしい。ただ“介護”や“育児”だけに限定しているのは、ちょっとおかしい。現代の日本では、さまざまな人達が“さまざまな事情”を抱えながら仕事に就いている。“親の介護”とか“乳幼児の育児”に限定できないような“さまざまな事情”を抱えている人たちがいる。例えば、本人が何かの持病を抱えていて、週休4日くらいなら何とか働けるけれど、それ以上だと難しいとか、毎日4時間くらいなら働けるけど、それ以上は難しいというような場合もある。或いは家業の手伝いが必要で、週休3日くらいまでなら勤められるけど、それ以上は難しい。或いは働きながら通信制の学校にも通っていて、週休3日くらいなら出勤できるけれど、それ以上は難しい。現代の日本には“複雑な事情”を抱えた家族形態も多い。もう少し“自由な選択”ができる職場が増えていかないと、言葉だけの「働き方改革」が虚しく響く。

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