何かがおかしい、と感じていた。「リオ五輪」報道に関してだ。“日本のメダルラッシュが続いています”とか、“今日もメダル獲得のニュースです”とか、興奮口調のMCたちが“リオ五輪”番組を盛り上げようとする。もちろん、日本人がメダルを獲得することは、同じ日本人として私自身もうれしい。それはそうなのだが、何かが“違っている”ように感じてならなかった。本当に「リオ五輪」において、日本国は“素晴らしい活躍”をしているのだろうか。実は、そうでもないのだ。まず、メダル数だが、日本は今のところ世界ランキングとして“第10位”であり、前回の“第11位”とほぼ同様の位置にある。例えばアメリカだが現在までに“84個のメダル”を得ていて、中国やイギリスも“50個以上のメダル”を得ている。日本は“29個”だ。ちなみに前回の日本のメダル総数は“38個”だ。開催地ブラジルの社会派雑誌による事前の“メダル獲得予想”では、日本は「金メダル14個」とされている。それに対して現在まで「金メダル7個」は、誰が考えても“多い個数”ではない。このように、冷静に見比べれば、今回のオリンピックで特別“日本勢が活躍”しているわけではない。ただ“新たな分野”で、メダルを獲得し始めたのは事実だろう。それにしても、この“もやもや感”は何なのだろう。まてよ。“メダルの数”が多すぎやしないか。一体、何百個のメダルが用意されているのか。我々はどうしても「オリンピック」というと、“世界一”とつなげて考える習性がある。確かに“世界一”なのかもしれないが、いつの間に、こんなに“競技数”が多くなったのだろう。何百個もメダルが用意されているということは、何百個も“競技種目”があるということで、オリンピック村へ行けば、数千人ものメダリストたちが“うようよしている”ということになる。そういうのって、本当に“世界一”なのだろうか。なんとなく「ノーベル賞」との“違い”が感じられ、“世界一”と盛り上げ、巨大な“マネー”がうごめいている「危険地帯」のようにも…。
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