私はあまりTVドラマを見る方ではない。けれども、たまに見て“引き摺り込まれる”ことがある。金曜ドラマ「あなたには帰る家がある」がまさにそうだった。このドラマは要するに“W不倫”を扱った話だが、奇妙なほどのおかしさとリアリティがある。メインとして登場する俳優は4人。玉木宏、木村多江、ユースケ・サンタマリア、中谷美紀―というメンバーなのだが、そのメインである玉木宏氏が昨日、6月26日に同じく俳優の木南晴夏氏と“結婚”というニュースが飛び込んできた。それで、これを書く気になったのだ。つまり、玉木氏には「帰る家」があったということを知ったからだ。ところで、このドラマの何が私を“惹きつけた”のかと言えば、“不倫妻”を演じる木村多江氏の演技に惚れ込んだからである。まあ、常識的に見ればストーカー的な「とんでもない女性」なのだが、それをまるで本人ではないかと錯覚させるほどの名演技で表現している。夫を演じるユースケ・サンタマリア氏の演技も素晴らしい。この人、どうして“こういう名前”なのか分からないのだが、こういう“癖のある人物”をやらせたら最高に良い。そして、玉木宏氏の“模範的”ともいうべき“気弱なサラリーマン”も最高に良い。それをリードしている“強い妻”役の中谷美紀氏も素晴らしい。要するに四人共、見事に“嵌まっている”のだ。だから偶然の出逢いが多すぎても、それほど“違和感”を抱かない。最初は、すぐに終わってしまいそうな展開だったが、意外なほど長く引っ張って、飽きさせない。本当は、もっともっと引っ張って木村多江氏の“名演技”を見続けたいのだが、今週で終わってしまうらしい。ぜひ、この“続編”でも良いし、全然別物でも良いがユースケ氏&多江氏を組み合わせた“妖しいドラマ”をもっと見たい。
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