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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


生涯“貧困”だった「ゴッホの絵」1000億円訴訟


いつも思うのだが“芸術の価値”というのは、あって無きがごときものだ。或る人たちにとって何百億、何千億の価値を持っていたとしても、興味のない人たちにとっては“無価値”であり、ただの“粗大ごみ”にしか過ぎない。そういう意味で天才ゴッホは“不運な人生”だったとしか言いようがない。彼は沢山の名画を遺したが、その生涯は貧困の連続、失敗の連続で、最終的には精神的にも狂気と化して自ら命を絶った。もし、彼の絵画に対する才能を世間が“早くから評価”していたなら、もっと幸せな人生を歩めたに違いないのだ。彼の代表作の一つ「ひまわり」は、現在日本のSOMPO美術館にある。その「ひまわり」に対して“1000億円の訴訟”を起こした人物がいる。天才ゴッホの遺族ではなく、その“最初の所有者”の遺族だ。けれども、本来この絵画は1987年にロンドンで“公開オークション”にかけられ、それを当時の日本の安田火災海上保険が58億円という史上最高額で“競り落とした”ものだ。当時は大変なニュースにもなった。ところが、訴えを起こした遺族の主張では、この「ひまわり」は1934年ナチスによって強制的に売却させられたもので、元所有者は“大いなる損害”を被った。したがって現所有者は、この絵画によって不当に得てきた利益を“損害賠償”という形で、絵画の返還と共に行うべきだ、というのが訴えの中身だ。どうも、解ったような解からない主張なのだが、そもそも彼らは元の所有者でもないし、作品を描いたゴッホの遺族でもない。もしも、それを言うのなら、まず、作品を描いたゴッホに対して“高額の作品代金”を支払うべきだが、実際には極めて低い金額で、しかもゴッホが亡くなった後になって購入されたものだ。つまり、これを描いた本人は“絵の具代”さえも得ていない。彼が作品を描き続けられたのは、その生涯にわたって弟が援助し続けていたからである。つまり、弟が実兄の才能を“見抜いていた”哀しいことだが“ただ一人の人物”だったのだ。いや、実際にはゴーギャンという画家仲間も見抜いていたのだが、途中で“喧嘩別れ”してしまった。そして、それ以降、彼の精神はおかしくなっていったような気がする。せめて、もう少し彼の周りに理解者が居たなら、もう少し、幸せな人生を歩めていただろうに……私には「1000億円の損害を被った」などと言う主張を展開する遺族には、この絵画を渡してはならない気がする。
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