最近はあまりにも数が多過ぎて、どんなオタクっぽい人でも全部は把握できないだろうと思うのが「アイドル」だ。それも“AKB的なアイドル”だ。大体、そのグループ数自体がどのくらいあるのか、わからない。何となくみんな“同じような顔”&“同じような歌”&“同じような喋り”で、同じに見えてしまう。これはもう“老化現象”か。そういうわけで本人たちも、賢いアイドルは、それを何んとなく自覚している。だから、どう生き残っていくか、を考えるようになる。昨日、三人の“元アイドル達”が、それぞれの道でネットニュースに載った。その一人は“元AKB48”からジャカルタの“JKT48”へと2012年に移籍し、そこでトップアイドルとなって2016年に卒業、現地に残りタレントとして活躍する仲川遥香氏。既にCM20本以上に出演する超有名人だ。彼女は、日本でアイドルを続けていても“売れそうにない”と予感し、インドネシアに行って現地語を覚えればその後の仕事に役立つのではないか、との気持ちから移籍を択んだ。日本でダメなら海外で…との選択が大飛躍を呼んだ。“元NMB48”の創設時メンバーで、総選挙では25位まで行ったことがある沖田彩華氏。彼女の場合は、8年間アイドルをやり切って卒業し、その過程の中で、この経験を活かせる職業はないかと模索し、今度はアイドルグループをプロデュースする側へと廻った。既にオーディションの開始の準備を進めている。つまり、第二の「つんく♂」や「小室哲哉」を目指そうというのだ。“元SKE”で6年間活動した後フリーキャスターとなって、AbemaTV「けやきヒルズ」等で今や“Abemaの顔”とまで呼ばれるようになった柴田阿弥氏。彼女の場合、6年間アイドルグループに名を連ねながら、そこに自分の“居場所”を見出せず、自ら“ひとりで働く形”に転身した。結局、アイドルだった知名度がキャスターとしての座を射止めたのだ。三人共に共通しているのは、日本のアイドル時代には、個人として有名だったわけでも、人気があったわけでもない。ただ、だからといって、それが無駄だったのかといえば、そうではない。その経験があったから、その後の仕事で活かせたり飛躍ができたのだ。人間は、とかく報われない状態の時、なぜ、自分は今ここに居るのか、このままで良いのか、と考えがちなものである。その答えが、この三人にある。今は「やがて必要な過去として」ここに居るのだ。
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