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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


裕福な家族の豪邸「破片に埋もれ」2000年が経過


火山噴火に「埋もれた街」として有名なポンペイの噴火前後の様子について、地道な調査隊の研究報告が学術誌に公表された。それによると西暦79年ベズビオス山の大噴火は一挙に襲ってきたものらしく、市街地に暮らしていたほとんどの人々が生き埋めになった。人だけでなく、建物や都市の全体が溶岩の破片や火山灰に埋もれた。言ってみれば“火山灰に吞まれた街”となって地上から消滅したのだ。その結果、発掘をすれば“繫栄したローマ時代の暮らしぶり”が活き活きと蘇る。今回、公表されたのは、噴火した当時、ポンペイの人々は一気に襲ってくる大量の溶岩や軽石や火山灰から身を守るべく、必死に努力していたらしい…ということが判った。その典型として調査されたポンペイの豪邸では、家族四人が、豪邸そのものが“埋まってしまう”とは思わず、なるべく外壁から遠い寝室へと逃げ込み、窓やドアを閉め、扉のところには大型家具など寄せ集め、何とか激しい雨のように襲ってくる溶岩や軽石や泥から、自分たちの身を最期まで守ろうと寄り添っていた様子が窺われるという。もしかすると、もっと程度の浅い噴火で、半日もすれば鎮まると捉えていた節がある。多分、その程度のことは、それまでにもあったのだ。だから、彼らは“その規模がとてつもなく大きかったこと”に気付かなかった。わたしは大昔、まだ室蘭に居た時、有珠山の大噴火に出くわしたことがある。ものすごい爆音に驚いて窓を開けると、空の、向こうに立ち上っていく噴煙が生き物のように巨大化していた。有珠山と室蘭とでは相当に距離があるのだが、それでも黙々と膨れ上がっていく噴火の様子は不気味だった。あの時のような気持で、ポンペイの人々は見守ったに違いない。ところが、その噴火規模は異様に大きく、ポンペイの街全体を呑み込む形となったのだ。今回、調査された豪邸の壁にはギリシャ神話が描かれている。その壁画内容は逃げ惑うヘレという少女が救いを求めて手を伸ばす姿なのだが、それと同様な出来事が起こって、家族四人は“最期まで希望を捨てず”閉じ込められた寝室で、手指を伸ばしていたに違いない。
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