全体的特徴
特徴的なホロスコープです。一番の特徴は、出生図の中の“三つのヨッド”(150度―150度―60度で結び付く二等辺三角形アスペクト)が、それぞれに重なり合うような形で存在し、そこに関わる“五つの惑星を強力に結びつける”惑星配置が形成されていることです。その中心にあるのは天王星で、彼女の人生を根底からリードしている惑星―と見られます。
ホロスコープの中で天王星が“人生を支配する”と、平凡に生きていくことは難しくなります。時代の寵児として脚光を浴びる半面、予想外のアクシデントやハプニングに見舞われやすく、“離反”“離別”“孤立”等で窮地が訪れやすい傾向も秘められているのです。元々が「みずがめ座」生まれで、その25度位置にある太陽は、みずがめ座の支配星である天王星と150度アスペクトを持ち、“独立独歩の人生”を授けられています。
出生図で二つまで“ヨッド”アスペクトを所有しているホロスコープは時折見かけますが、三つ同時に所有し、しかもそれらが連結しているのは極めて異例です。したがって“特異な人生を歩む”ことは避けられなかったことでしょう。
他にはMCに接近して火星が位置していること、ICに接近して月が位置していることが注目されます。MCに接近する火星は“目上とのトラブル”が生じやすい形で、仕事に対して情熱的で行動力を持っていますが、上司や親との関係からトラブルになりやすいことでしょう。ICに接近した月は“家族や住居の変化”が生じやすく、家庭生活は根本的に落ち着きません。
アスペクト
「ヨッド」(神の指)という俗称で知られているアスペクトは三つです。その一つ目は、太陽―天王星―月による二等辺三角形。その二つ目は、海王星―月―天王星による二等辺三角形。その三つ目は、天王星―太陽―木星による二等辺三角形。
一つ目は、天王星が頂角となっているので、社会生活にも私生活にも“突発的なアクシデント”を生み出します。
二つ目は、月が頂角となっているので“住居の異動”によって家族間の変化、及び気持ちの変化がもたらされます。三つ目は、太陽が頂角となっているので“輝かしい名誉”が、自立・独立の精神を強める結果となりそうです。
その三つの「ヨッド」全部に関わっている天王星は“平凡な主婦”となることを拒否し、“自立心に目覚めたユニークな生き方”を選択してしまうはずなのです。もう一つのアスペクトで注目されるのは、海王星―土星―木星によって作り出される正三角形と、その三角形に割って入る天王星です。この天王星も加えた形はアスペクト図形としての「弓矢型」で、ここでも天王星が“矢の中心”となって惑星達をリードします。
ただ、これらの惑星全ての動きは遅く“この年月生まれの人達”の共通項として提出されているものです。正三角形は“水の星座”で成立しているので、水辺付近に暮らすとか、水槽を室内に置くことで、財運を旺盛にし、交際運や人気運を高める作用が働くことでしょう。情緒的な豊かさは、愛を獲得し、人生を幸運へと導きます。
注目すべきトランジット度数
ホリプロのスカウトキャラバンで優勝した年は、トランジットの冥王星が「てんびん座」22度、海王星が「いて座」22度、そして天王星は「さそり座」25度に位置しています。つまり、冥王星と海王星とは出生時の天王星にアスペクトし、トランジットの天王星は出生時の海王星に重なり、木星・土星に120度で“正三角形”を形作ります。
まさに“突然のアクシデント的な幸運の出来事”が、その後の人生を大きくリードし始めた瞬間です。
そして「スチュワーデス物語」で一躍脚光を浴びた年、トランジットの冥王星は出生時のMCに重なり、トランジットの海王星もMCに対して60度に位置していました。彼女が突然芸能界を引退した年は、出生時のASC に対してトランジットの海王星が0度、冥王星が60度、そして出生時の天王星に対してトランジットの天王星が90度アスペクトです。
又、89年の最初の結婚ではトランジットの土星が出生時のASCに対して0度で重なり、トランジットの木星がDESに0度で重なった以外は、大きな変化は見受けられません。2000年の再婚時はトランジットの天王星が出生時の金星と冥王星とにアスペクトし、トランジットの土星は出生時の土星に60度、MCに対して150度で、丁度MCを頂角として土星―MC―土星による「ヨッド」が形成されています。
又トランジットの冥王星は出生時の月に対して135度です。再び離婚した2010年はトランジットの土星が出生時の土星に180度、トランジットの天王星が出生時の土星に0度、トランジットの海王星が出生時の土星に30度、トランジットの冥王星がASCに0度で重なり、“苦渋の再出発”を告げているようです。