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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


110㌔18金製トイレの作品名称は「アメリカ」⁉


現代美術というのはどうも判りにくい。重さ110㌔で“18金製のトイレ”見たさに多数の客が集まる。防犯上の関係から、このトイレに触れることはできない。もちろん使用することはできない。なにしろ形状は“トイレそのもの”だが現代美術の作品で著名な(と言っても私は初耳だが…)カテランの「アメリカ」という作品なのだ。たぶん、見物にやって来るほとんどの人達は、彼の芸術性の高さを視ようとするのではなく、18金製に輝くトイレの神々しさに「一目逢いたくて」やって来るのだ。それにしても、どうしてこのトイレが「アメリカ」なのか。或る種の皮肉が込められているのかもしれないが、現代美術の素晴しさというのは、今ひとつ解からない。それに比べれば、同じニューヨークの展示会場オークションで史上二番目の価格で落札されたクリムトの作品「エリザベート・レデーラーの肖像」の方がはるかに芸術的である。クリムトの作品と言えば「接吻」とか「抱擁」とか「生命の樹」とかが有名で、正直、この肖像名の絵は知らないが、日本円で370億円で落札された。改めて、その肖像画を観ると、極めて具象的に描かれていて、クッキリとした顔立ちの美人画像だ。実はこの女性は、当時のクリムトのパトロンだった人物の娘を描いたものらしい。クリムトにしては“ふつうに描いている”のは、パトロンか娘本人からの要求に従ったからだろう。クリムトらしさと言えば、背景として組み込んだ“小さな人物”たちが東洋系の人種であること(もしかすると“日本人”を描いたつもり)かもしれない。他の肖像画では多くの場合、金色の丸や四角の幾何学図形として描いている部分だ。クリムトのような画家でも、パトロンからの要求には黙ってしたがう。なんとなく、その結果として生れた絵画が370億円で落札されたことに暗然たるものを覚える。ゴッホの「ひまわり」も、彼が精神を病みだしたころの作品、だれからも認められず、売れてもいなかったころの作品が、現代のオークションでは何十億円にもなった。どういう状態からであれ、命ある作品はひっそり生き延びていく。
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