世の中には“信じがたいデータ”もあれば“信じられるデータ”もある。特に海外の大学から発信されたデータには“怪しいもの”が多い。あまりにも“単純な比較”や“安易な実験”で決めつけているケースも多いからだ。けれども、今回のデータは違う。何しろ、28年間に及ぶ170万人もの“患者データ”をもとにしているのだ。アメリカのコロンビア大学の研究チームが出した結論で、誕生月と病気の発生には“関係性があるかどうか”を調べたものだ。それにしても、これだけの数をデータ処理するためには、複数の総合病院側から全面協力を得なければ到底できない。よく病院側も協力してくれたものである。実際には1985年から2013年までの患者データが用いられているが、その病気の種類は1688種にも及ぶ。ちょっと細かすぎるので、処理的には55種の病気としてのデータとなっている。誕生月ごと「なりやすい病気」と「なりにくい病気」とに分けられている。その結果、誕生月別では「5月生まれ」が病気のリスクがもっとも低く、特に“風邪をひきにくい”らしい。「2月生まれ」は“呼吸器系のがん”に掛りやすく「4月生まれ」は“循環器系の諸病”に掛りやすい。「8月生まれ」は“結膜炎”に掛りやすく「10月生まれ」は“風邪をひきやすい”。また「11月生まれ」は“腸疾患”には掛かりやすいが、“がんに掛かりにくい”のが特徴だ。もちろん、これらのデータは、アメリカ人を対象としたものなので、果たしてそれが日本人に“そのまま当てはまるのか”疑問の余地がないでもない。奇妙なことには、こういう“興味深いデータ”は世界的に発信されるのだが、それを確かめるべく“各国のデータ”も集まるかというと、意外と“後追い研究”はしないケースが多い。さて占星術師たちは、これらのデータを“どう活用?”していくべきなのであろうか。
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