12月, 2016年

「日本を殺す」という本がベストセラー

2016-12-09

厳密にいうと『日本を殺す』というタイトルはあまりに“過激だ”ということで、若干控えめに『昇る太陽を殺す』というタイトルに改められて出版されたのだという。今、アメリカで秘かにベストセラーとなっている本だ。アメリカにとって「昇る太陽」とは「日本国」を暗示するらしい。実はこの本はシリーズ化されている「殺し本」最新の一冊で、これまでに歴史上のリンカーンやケネディやイエス・キリストなどを扱っている。つまり実際に“殺された人物”たちだ。その中に「日本国」が加わったということになる。著者はTV番組でも活躍する著名ジャーナリストのビル・オアライリー氏だ。この本の中身は、日本とアメリカの太平洋戦争を扱ったもので“真珠湾攻撃”に始まり、“広島・長崎の原爆投下”に終わる。だから『日本を殺す』というタイトルなのだ。ジャーナリストの書いた本だけに、現在のアメリカ人による世論調査も加えられていて「原爆投下が正しかったか」という問いに対して、正しいが56%、正しくないが34%、わからないが10%、もし、日本が降伏しなかったなら、次の標的が「東京」であったことも明かされている。原爆投下を決断したのはトルーマン大統領である。そのトルーマンと実際に原爆を広島に投下した機長とがホワイトハウスで面会し、大統領が機長に対し「君は原爆投下が正しかったと思うか」と問いかけたという。機長は「私は命令に従って実行しただけです」と答えたという。実際、そんな答えは最初から分かっている。それでも訊かずにいられなかった大統領を、われわれはどう受け止めれば良いのだろう。そして今、売れているこの本を、日本人としてどう評価すればよいのだろう。

「トランプ」占いの雑誌・週刊誌が一挙に増えた!

2016-12-08

「トランプ」占い…といっても、占いのことではない。ドナルド・トランプ氏出現の今後を“占う記事”のことである。通常は政治的なことなど載せない雑誌や週刊誌でも、トランプ氏関連の“占い記事”は載せられていたりする。地方に出向く時、私は雑誌や週刊誌を乗り物の中で読むため購入することが多い。今回は行き帰りで5誌ほど購入したが、そのすべてに“トランプ関連”の記事があった。しかも、彼はまだ大統領に就任していないので、根本的には“予測に基づく記事=占い記事”として掲載されていることになる。もっとも、そこに登場するのは評論家とか、経済アナリストとか、雑誌記者とかで“占い師”が登場するわけではない。私が面白いと思うのは“占い師が登場しない占い記事”がここに来て一挙に溢れ出した、という点にある。そう、私たちは通常「占い」という言葉を、それこそ“占い”だけに使いがちなのだが、実際には未来を予測する“想定話”とか、“予測記事”とかは、すべて「占う」という言い方を日本語はしている。だから、本当は“占い師”など山ほどいるわけで、俗にいう“解説者”とか“評論家”と呼ばれる人の多くは占いをして生計を成り立たせている。しかも、彼らの占いは“責任”を追わなくても良い。皮肉な言い方をすれば、外れてもOKなので気楽なのだ。そこへいくと「占い師」と呼ばれる職業では、そうはいかない。外しても良いが、そうすると、それはそのまま“評判”として跳ね返ってくる。例えば私はTVの正月番組で日ハムの大谷選手に対して2017年は“スタートダッシュが悪いこと”“足を怪我しやすいこと”などを予言した。これらは職業柄“的中して当然”で、的中しなかった場合、100%間違いなく評判を落とし、批判されるに決まっている。ドナルド・トランプ氏にしても“矛盾に満ちた人物”であり、その言葉と実際が異なり、“社会生活か家族生活か”どちらかが犠牲になると予言している。この言葉の“真の意味”は、彼が実際になってのち明らかになるだろう。

「大安」という名の“おまじない”

2016-12-05

先日、宝くじ売り場の前を通りかかったら、ものすごい行列だった。「大安」というプラカードを持った方が、並ぶ人たちを整理している。何とも奇妙な気持ちになった。そんなに「大安」が良いのか。まあ「仏滅」よりは良いよな。でも、この暦日の“本当の姿”をほとんどの人達は知らないんだろうな。そう思いながら通り過ぎた。「カジノ法案」の成立に関して、日本人は好意的ではない人の方が多い。「ギャンブル依存症が増えたらどうする!」と真顔で攻め立てる。ところが、そういう人に限って「宝くじ」を買っていたりする。これ、立派な“ギャンブル”なんですけど…。しかも、みんな“依存症になっている”から、何時間も並んでいたりするんですけど…。それに「大安」って、元々“ギャンブル用の吉日”だって知ってました? 知らなかったでしょう。元々「六曜暦」という暦は、江戸時代に日本で流行したんですけど、一番は“ギャンブル用の暦”として重宝されたからなんです。それは、この暦が“日の吉凶”を示すものではなくて、“時刻の吉凶”を示す暦だったからです。だから未だに「先勝」とか「先負」とかの名称があるのです。これ、どう考えたって“ギャンブル用”じゃないですか。「仏滅」も最初は「物滅」と書いて、“物を失う=ギャンブルに負ける”ことを表していたんです。けっして“仏を喪う”ことなんかじゃなかったのです。「友引」だって、“あの世に引っ張っていく”じゃなくて「共引」で“引き分け”の意です。まあ「大安」は「泰安」で“何でもOK”だったみたいですが…。これらは元々が“時刻占い”なので「先勝」は“午前中だけに勝ち”、「先負」は“午前中はどうしても負ける”という御託宣です。とにかく「依存症の人達」頑張ってね。

交渉事に不向きな日本人

2016-12-04

岸田外務大臣の“日露交渉の展開”などを見ていると、つくづく日本人は“交渉事”に向いていないな、と実感する。“日露交渉”だけではない。さまざまな国との交渉や取引でそれを感じる。近年は世界の情勢が揺れ動いていて、平穏な時代とは異なる。そういう時には、臨機応変な“交渉術”が必要で、日本のような“術”というものが感じられない“交渉・取引”では最初から勝ち目がない。ところが、日本人は“術”を嫌う。要するにどこかで“駆け引きをしてはならない”と考えている風なところがある。“誠実さ”こそ世界を征する、とでも思っているかのようだ。そういうものは残念ながら国際社会では通用しない。この“どうしようもない事実”を日本人は解っていない。というよりも“解りたがらない”国民性を持っている。「四島一括即時返還」などと未だに真顔で言う人たちがいる。そんなことを言っていたら、永遠に四島とも戻らない。日本に理解を示すプーチン氏でさえも「ヒキワケ」という譲歩案なのだ。ロシア国民の大多数は、それすら拒否なのである。「四島一括」などと言ったら、プーチンの面目丸つぶれではないか。だからプーチン氏は二時間も岸田氏を待たせたのだ。それを口にさせないためである。本来なら、あまりに“無礼な行為”だが、プーチン氏にしてみれば、先にそれを行ったのは日本だろう、ということになる。せっかく自分が「ヒキワケ」という最大級の“譲歩案”をさりげなく提示しているのに、日本のマスコミは最初から「四島一括を!」の大合唱である。それでは、ロシア国民が承知するはずがない。もし、どうしてもそこをついてくるなら、北方領土に関しての交渉は“封印する”という意思表示なのだ。北朝鮮との“拉致問題”でもそうだが、相手側が少しでも歩み寄ってきたなら、とりあえず“その部分”でテーブルに着くのが、交渉・取引の常識なのだ。日本人からすると“誠意なき態度”だが、国際社会では“それが交渉事”なのだから、ここで“誠実さ”など持ち出しても意味がない。「武士道」は通用しないのだ。

「ちりも積もれば…」の見本のような話

2016-12-03

確かにそういうことわざがあった。“ちりも積もれば…”って、言うよなあ。でも、それは知っているけど、面倒だしなあ…。ということで貯まっていくのが「休眠預金」と呼ばれるものなのだそうだ。つまり放置されたままとなっている“使用していない口座のお金”。実は、日本人は他の国に比べて「預金口座」の所有数が多いらしい。それは口座開設が無料だからだ。一人平均、なんと10口座以上持っている計算になるらしい。どう考えても多すぎ。だから、当然のように“使用しない口座”というものが出て来る。そこには“微々たるお金が入金されたまま”眠っているということになる。まあ、ほとんどの場合は忘れてしまう。使われないままの口座は10年間出し入れがないと「休眠預金」扱いになるらしい。そして1万円以下の預金はそのまま銀行の収益となるのだ。1万円以上でも、本人に連絡がつかない場合には銀行の収益となる。多分、開設したときの住所や電話番号へと連絡するのだ。つまり、そのあとで住居を移動していれば、連絡がつかない、ということになる。こうして銀行さんは法律にのっとって“預金を戴く”のだ。その金額、なんと毎年850億円。う~ん、なんか変。ということで、銀行さん、それは「社会福祉に還元しましょうよ」ということで新規の法律「休眠預金法」がこのほど誕生した。各種NPO法人などの“助成金”として当てようというのだ。素晴らしい試みである。但し、変なNPO法人も多いから、その点だけは気を付けてね。そうして、もし余ったなら、少しだけ“回してくれると”嬉しかったりするけど…そりゃないよな。

愚かな青少年を生む「教育の無償化」

2016-12-02

時々、他人事ながら「大丈夫なのか」と心配してしまうのが「民進党」が打ち出してくる政策である。今回も次期衆議院選向けに新たな政策をいろいろと掲げたのだが、その筆頭に「大学までの教育無償化」という目玉公約がある。こういう政策が本当に“将来の日本に役立つ”と信じているところに、民進党の“救い難さ”がある。このような政策は“愚かな青少年を生む”元凶でしかない。どうして、それが判らないのだろう。こんなことはあまり書きたくないが、私は“極貧の家庭”で育った。したがってPTA会費や給食費も払えず、それを児童全員の前で教師から叱られ、黙ってうなだれるしかなかった少年時代を過ごしている。それゆえ、貧しい家庭の在り方、貧しい子供たちの学習について、誰よりも知っている。だからこそ、私は「大学までの教育無償化」は大反対なのだ。“学ぶ”ということの中には、真剣さや必死さがあった方が身に付きやすい。楽々と学ぶ環境は“真剣さ”や“必死さ”を奪う元凶となる。自分でお金を出さずに、大学を出ることができる環境は、一見“理想的”に思えるかもしれないが、記憶するだけの勉強にしかならず、人生体験として有効にならない。親の苦労を肌で感じ、自分自身も種々煩悶しながら、それでも“必死で学位を取ろうとする”そういう中から偉人は生まれるのだ。誰もが大学へ入れて、誰もが平等であるかのような“エセ理想郷”は脆くも崩れる。多くの歴史がそれを証明しているではないか。“大学に行ってやっている”などという不遜な学生が必ず出て来るのだ。どうして、そんな簡単な図式が解らないのだろう。貧しい家庭に“お金を出してやれば喜ぶ”とでも思っているのだろうか。党内には真の教育者もいるはずなのに、なぜ反対しないのか。

2016年12月の運勢

2016-12-02

“怒り”や“不安”は、眠りの中で“強化”される!

2016-12-01

何んとも困った研究結果が出たものだ。アメリカと中国の研究者チームが出した結論だ。寝る直前の記憶は、眠りの中で脳内において分類されながら蓄積されるが、“怒り”や“不安”の嫌な記憶ほど“長期保存用”の脳内に仕舞い込まれることが判明したらしい。つまり、楽しい記憶よりも嫌な記憶の方が“直後の眠り”において大切に保管されるのだ。したがって“嫌な出来事”の直後に寝ると、それは脳内において“強化”され、いついつまでも記憶に残るというわけだ。もっとも、人間の記憶には“耐えられない恐怖”や“忌まわしい出来事”は本能的に遮断してしまう作用もあるので、われわれは助かっている。思い出したくても、思い出せないように“遮断する機能”が備わっているのだ。だから、高齢になると誰でも“過去”を懐かしがる。本当に“嫌な記憶”が抜け落ちているからだ。神様は良くしたもので“好ましい記憶”の方を優先して思い起こさせるのだ。昨日、小学生の時に“イジメられた記憶”を引き摺って、その30年後になって復讐を果たそうと汚物などを“送り付けていた”人物が捕まったが、小学生の時に寝る前“怒り”や“哀しみ”で打ち震えながら、毎日寝床についていたに違いない。彼も昼間にそういうことがあっても、家に戻って“好きなこと”をした後で寝ていれば、30年間もトラウマを引き摺らずに済んだだろう。この研究で今一つ不満なのは、楽しい記憶の直後に寝ても、それは“長期保存用”にはストックされないことだ。なぜか“嫌な記憶”の時だけ保存される。“耐えられない恐怖”や“忌まわしい出来事”は遮断されるのに、その手前の記憶は長期用として残る、なんとも複雑な“脳内”なんだこと。“遺伝子操作”で何とかならないものか。

Newer Entries »