1月, 2025年
2025-01-31
数日前に突然、世界を駆け巡ったニュースの一つが中国産のAIアプリ「ディープシーク」の登場だ。これまで世界を牽引してきたエヌビディアなどに対し、その30分の1のコストで「米欧の半導体をリードする」という噂が流れ、一躍、世界中から“脅威の的”として注目を浴びた。ところが、どうも、そうでもないことが、ここ2~3日の間に判明してきた。まず、ディープシークが世界中を驚かせたのは、米欧が開発してきた方法とは異なる手順で「開発したらしい」という不思議さにあった。徐々に手順を踏んで生成AIまで到達した研究者たちにしてみれば、その途中経過を踏まえず、一気に誕生させたことが不思議でならないのだった。しかも、最初は“オープンAI”よりも「優れている」という“ふれこみ”さえあった。ところが、その神話は矢継ぎ早に崩れつつある。まず、ディープシークが「オープンAI」から何らかの方法で“丸ごと(盗み)コピー”した内容を詰め込んでいるらしい……との疑惑が伝えられた。この点に関しては、まだ完全に“そう決まった”わけでもなさそうなのだが、少なくとも“盗用した部分”が存在していることは間違いないらしい。次に、その性能なのだが、どうも“出来の状態”が当初“噂”されていたような上等のものではなく、「チャットGPT」や「ジェミニ」などのアプリと比べて、その正答率が格段に悪い……ということが判明したようなのだ。似たようなアプリの正答率の中でも“11アプリ中の10位”という情けない正答率だったらしい。数値的には300の問いかけに対して17%の正答率で、しかも、その解答にはこれまでの“中国政府による見解”がそのまま引用されているものが多数存在したらしい。したがって、考えようによっては、中国政府から観れば“まことに都合の良いAI”ということになる。ただ世界的見地から観れば、かなり偏った“回答”を含んでいることになる。「安くて速い」という“最大の売り”も、正統率が17%では、まだまだ即戦力としては使えない。やはり、正統な手順を踏んでいないものは“それなりのモノ”でしかなかったようなのだ。これにこって半導体市場は、再び落ち着きを取り戻すことになるだろう。ただし、低コストでの開発…という課題は、確かに今後の課題であって、或る意味では“それ”に対してのヒントを、この「ディープシーク」が与えてくれたような気がする。
2025-01-30
インド人の宗教観とその行動には“理解しにくい部分”が多い。29日、インド北部のプラヤグラージでは「クンブ・メラ」と呼ばれるヒンズー教の祭典が行われていた。この地域は聖なるガンジス川とヤムナ川の合流地点で“もっとも聖なる地”の一つだ。この聖なる河で沐浴をすれば「あらゆる罪を洗い流すことが出来る」と信じられている。近年のインドは世界でも有数のIT王国で、科学的に“最先端を行く国”の一つなのだが、その一方で未だ“宗教の威力”は絶対で、国民の多くが熱烈なヒンズー教徒だ。だから、その教えを忠実に守って「沐浴に行こう」とする気持ちがわからないではないが、IT社会で情報が伝わりやすくなった分、みんなが目指す方向も集中してしまい、近年は毎年のように“宗教祭典時の混雑事故やハプニング”が生じている。今回の場合、数千万人が一挙に訪れ、イベント会場の障壁が壊れて、折り重なるように人々が倒れ圧死状態となってしまった。いまのところ死者が30人程度、負傷者が60人以上と視られているが、今後増える可能性もある。どんなイベント会場であれ、数千万人もが一挙に訪れれば、当然、混乱が生じ、予期せぬハプニングが起きやすい。しかも、これまでにも宗教的なイベントではしばしばこれに似た事故など生じているにもかかわらず、その対策が十分ではなかった。それにしても、二つのことが私には疑問なのだ。その一つは、宗教的な“教え”に対して、どうしてそんなにも素直に従えるのだろう。もちろん信仰心が強いから、聖なる地で沐浴をすれば「罪を洗い流せる」と信じての行為なのに違いない。けれども、数千万人もが一度に訪れるほど、その「効用を信じる人達がいる」ということ自体が、まず驚きなのだ。もう一つは、元々、ふだん、そんなに“悪いこと”をしていなければ「罪を洗い流す」という発想は起こらない。ということは、彼らインド人は、そんなに日頃から“罪深いことをしている”のだろうか。圧死しなければならないほど、そこに詰めかけるのはどうしてなのだろう。もしかすると、われわれ日本人が“罪の意識に乏しい”だけなのだろうか。それとも、インド人は、日頃から“罪ばかり犯している”哀しい民族なのか。いや、日頃から、哲学的な問いかけが好きなインド人は、自らを“罪人にしてしまいやすい”思考回路を持っているに違いない。
2025-01-29
経済アナリストとして多数のTVや雑誌などで活躍した森永卓郎氏が死去した。わたしは彼が昨年の秋以降、さまざまな媒体で「日経平均は来年中に3000円になる」と喧伝し始めてから不吉なものを感じ、昨年の12月2日に《「日経平均」より、森永卓郎氏の来年が心配》というコラムを記した。そして、そのなかで現在のPERの数値から言って、彼の予測がありえないだろうと説明するとともに、そんなことよりも「彼自身に起きている変化」の方が“気になる”ということを記した。なぜなら、同じような現象を、わたしは過去に感じたことがあるからだ。それはかつてのオウム真理教の教祖・麻原彰晃による「ハルマゲドンが来る‼」という予言で、あの時にも、今回と同様な“嫌な予感”がしたのだが、その予感は的中して、翌年、ハルマゲドンは来なかったが麻原彰晃は逮捕されたのだった。あの時と同様な“嫌な予感”を、わたしは持った。だから、わたしは「日経平均」よりも森永卓郎氏の来年(今年)に必ず「何かが起こる」と思い、そうであれば“生命の危機”しかありえない……ということで大いなる心配をした。できれば、こういう予感は「当たらないで欲しい」と思いながらも、森永氏の言葉を“まともに信じてしまう人たち”もいるかもしれないので、あえて正直に、彼への予感をも含めてコラムに記した。考えてみれば、なぜか森永氏には『ザイム真理教』というタイトルの著書がある。もちろん、このタイトルは「オウム真理教」をもじって名付けたに違いない。わたしは昨年のコラムを書いた時、別に、それを意識して“麻原彰晃の逮捕”を思い起こしたわけではない。たまたま“来年への危機感をあおる言い方”が共通していたから「同じ匂い」を感じてしまったのだ。そして、そういう時、ひとは往々にして“自らの危機”を予感して発信しているケースが多い。だから、日経平均よりも“森永氏の身体”の方が気になってしまったのだ。ただ或る意味では、森永氏の“生き様”は大変にうらやましい。死の前日まで仕事をしていたし、肉体的にはともかく、精神的には元気であった。その前年にはがんにむしばまれながら多数の本も出版している。最期まで“言いたいこと”を言い“やりたいこと”をやり切って亡くなった。まさに理想的な“生き方”ではないか。
2025-01-28
2022年が77万人、2023年が72万人、そして2024年が68万人……果たして“この数字的変化”が何なのか、あなたには判るだろうか。実質的には、これは大まかな数で、しかも昨年の数字は厳密に言うと、まだ確定したわけではない。けれども、ほぼ確実な数字として公表されている。つまりは、毎年、確実に何かが減っていっているのだ。実は、国が採用した科学的な予測によれば、70万人を切るのは2038年のはずであった。だから、相当な前倒しで、昨年の内に切ってしまったことになる。この数字の答えは「出生児数」で、毎年、勢いよく“低下傾向”にある。ほんとうは、もっとゆっくり下降していくはずだったのだが、なぜか“急速な下降”となってしまった、というわけだ。「少子化」が叫ばれて久しいが、もはや“待ったなし”の段階まで少子化の速度が進んでいるというわけだ。もちろん、いちばんの理由は“経済的な不安”による。日本はいつの頃からか、出産や育児や子育てに“難しい国”となってしまった。ただ、そればかりではなく“婚姻数の低下”も、少子化を生み出す“大きな原因”になっている。昔の日本人は“中流家庭”が8割と言われ、だれもが中流で“格差の少ない国”であった。それが、いつの間にか“経済格差の大きい国”となり、その結果、結婚できる人、子供を産める人、たくさん子供を育てられる人、と経済力だけでも何となく判別できるまでに変わりつつある。更に、若い人たちの恋愛観、結婚観、出産観が多様になった。昔のように“みんな一緒”ではなくなってしまった。だから、恋愛も、結婚も、出産も、干渉できない。結婚したい人が結婚し、出産したい人が出産すれば良い……方式に変わりつつある。したがって、少子化の問題も、ただ単に経済的な支援をすれば“増えていく”という単純な図式ではない。だから昔の「科学的な予測」は、大きく外れたのだ。科学的な予測というものは“多様な生き方・考え方”が増えれば増えるほど、当たらなくなる。これは“出生児数の話”だが、実際には“さまざまな部分”で、この多様性が顔を出している。したがって、科学的予測は“当てにくい時代”になって来ている。そういう点から言えば「占い」というのは、元々“科学的な予測”ではない。どちらかと言えば“偶然に基づく予測”に近い。だから、そういう意味では現代の方が“的中する”可能性が高い。ただ、それはあくまでも“抽象的な予測”であって、具体的に予測することは“時代的な変化”が大きい分、ますます不透明になって来ている……と言えそうだ。
2025-01-27
ときどき今回のトランプ大統領は「政治家」としての顔よりも「商人」としての顔の方が、表に出がちだなぁと、改めて感じる。それを強く感じさせる記者団への言葉が、第一に訪問するのが「サウジアラビアになるかもしれない」と語ったことだ。定番ならイギリスを“第一訪問国”とするのだが、商人・トランプ氏にとっては、いちばんの“高額御取引先様”であるサウジアラビアを“あいさつ回りのトップ”に持ってこようというのだ。だが、ここで見逃してはいけないのが「イギリスになる可能性もある」と付け加えていることだ。これは商人として“両国”をてんびんにかけての表現だ。つまり、サウジアラビアに対しては「今後も高額購入の取引を約束してくれるなら…」という意味を含み、イギリスに対しては「サウジとも肩を並べるような姿勢を見せてくれるなら…」という意味を含む。さらに、日本や韓国に対しては「同盟国ではあるが、高額御取引様ではないからなぁ…」という意味合いを含む。大体、日本の石破首相には妙につれない。二人で逢うこと自体を“避けている”か…のようですらある。おそらく、ギリギリまで“逢う日程”をずらすことだろう。なぜなら、彼は政治家である前に、商人だからだ。タイミングをずらして、ギリギリまでじれさせて、そのうえで会談(商談)をする。そうする方が効果的だからだ。前にも書いたように、彼は最初の面談日本人として政治家ではなく、安倍昭恵氏を択んだ。そうして、石破氏の“人となり”を把握した。その結果「商人・トランプ」としては、すぐに合う必要はない、と踏んだのだ。国内の支持基盤が弱く、人間としても“言動一致しない部分を持つ”石破氏に対し、信用していない。したがって「真摯に相手するリーダーではない」と捉えたのかもしれない。それに、ギリギリまで伸ばした方が「アメリカの言うことを利いてくれる」と踏んだのだ。そうだとすれば、3月くらいまで直接逢うのを避けるのではないだろうか。今は韓国も“お家騒動”で大統領がハッキリしていない。だから、そういう意味では両国とも“すぐ逢わなくても良い相手国”になったのだ。もちろん、石破首相としては“置き去りにされる”のは避けたい。そこで、多少の無理難題でも“受け入れる”可能性が出てくる。戦車でも戦闘機でも戦艦でも何でも買います……と言ってしまいそうになる。「日本」に対してだけではない。今回の大統領は“トランプ流”を随所に発揮することになるだろう。その方が“長い眼”で視れば、日本国にとってはプラスの部分が大きい。だから「勝手に喜ばせておく」ことこそ、日本経済にとっては“秘かなチャンス”の到来となるのだ。
2025-01-26
あれは今から何年前だったか……私が、このコラムで、これから徐々に「日本」はデフレへと向かっていき「中国」はインフレへと向かっていく、と書いたのは……。正直、いつだったか憶えていないが、何年も前であることだけは間違いがない。もちろん、その時にはまだ“そういう兆し”はぜんぜんなかった。いや“ぜんぜん”というほどでもなかったが、少なくとも本気で“そう思っている人”はいなかった。なにしろ、その当時はまだ実質的には「日本」はデフレが継続していたし「中国」はインフレが継続していた。ここに来て、かつてのわたしの“何となくの予感”は実現し始めている。日銀は遂に金利を0.5%まで引き上げた。実際には「0.5」という数字は、他の国々に比べてまだまだ低く、実生活に及ぼす影響はそれほど大きくはない。それでも「マイナス金利」を採用していた国の変化としては、大きな進歩だと言える。“緩やかなインフレ”は、その国の経済にとって総合的に視ればプラスで、それは“物価の上昇”と“賃金の上昇”と“預金の利率上昇”をもたらす。中国は逆で、今後デフレが本格化して“安いもの”でなければ売れなくなっていくと、国の経済力がどんどん縮小に向かっていく。不動産価格の“落ち込み”が本格化してきたことで、アメリカの関税が本格化して来ることで、国の舵取りが急速に難しくなってきている。さて「日本」だが、昨日、昨年の“芸能プロダクション”の倒産・廃業が合わせて193件で過去最大となった。そんなにも沢山の芸能プロダクションが存在していること自体が驚きだが、比較的大手と言われた「フィット」や「サムディ」といったところも倒産している。近年は芸能人の活躍場所も多様化していて、昔のようにTV、ラジオ、映画、舞台だけではなくなっている。極端なことを言えば、短いYouTube動画一本だけで、何十万人もの人々に知られ、人気を集めるような人もいる。芸能事務所など頼らなくても“やっていける”人が多くなったのだ。その結果、基礎が身に付いていない芸能人も多くなった。同じようなことは“占い師”にも言えて、本格的な知識や技術が身に付いていない占い師も多くなっている気がする。長く続けていくためには、どの業種であれ“しっかりとした基礎知識”を身に着けておくことで、それがないと“ブームと共に消えていく”存在となりやすい。
2025-01-25
日本人が通常の仕事で7800万円もの年収を得るのは容易ではない。多分“雇われる形での年収”としては最高額の部類ではないかと思う。それなのに、水原一平は不満を持っていた。雇い主である「大谷翔平氏の口座」から“26億4000万円もの不正送金”をさせた詐欺裁判の中で、被告は「自分は24時間対応で休みは年末年始の4日間だけだった」と不満を述べている。確かに、日本とアメリカでは時差があるから、ときどき“日本とのやりとりもしなければならない”彼にとって、ストレスが溜まっていただろうことは解からなくもない。けれども、裁判で明らかになった彼の報酬は、日本人としては破格のものである。もちろん、大谷翔平という人物の収入から考えれば、必ずしも“好待遇”とは言えないかもしれないが、それを差し引いても7800万円は“通訳・マネージャー・付き人”の三役を行う報酬として、決して少ないとは言えず、不平を漏らすような金額ではない。彼は何を勘違いしたのか。確かに、彼は大谷翔平の“すべて”を把握していた。あらゆる交渉事にも通訳として同席し、手助けしていたので、勘違いしやすい環境に在ったことは否めない。そうは言っても、いくら物価の高いアメリカの暮らしと言っても、7800万円あれば優雅な暮らしができる。そのうちの半分、いや三分の二だけ「ギャンブルに回す」という生活に変えれば、大谷の金に手を付けるほどの借金にはならなかったはずだ。多分、巨額の金が動く世界の住人と“常に行動を共にしている”うちに、水原一平の金銭感覚は「狂っていった」に違いない。或る意味では、何百万とか、何千万とかの金額も“たいしたお金”に思えなくなってしまったに違いない。そうは言っても、それは“自分のお金”ではなく“雇い主のお金”だった。もし彼が、もっと“職業意識の強い人間”であれば、その辺は上手く分けられたに違いない。或る意味では、彼の職業意識の乏しさが、金銭感覚を失わせたのだ。彼は自分から進んで「アメリカに行く」ことを望んだ。日ハムの通訳だったころから「だれでも良いからアメリカに同行させてくれ‼」とアピールしていた。彼の望みは叶ったのに、そうして“高収入の通訳”という望みも叶ったのに、通常の金銭感覚を失ってしまったことで「アメリカでの刑務所暮らし」が確定となった。求刑は57か月の懲役刑だ。
2025-01-24
最近の日本のドラマには“医療関係”を扱った作品が多い。だれもが“身体のこと”には関心を持っているし、死ぬかもしれない状態から「蘇えらせる人々」は“或る種のヒーロー”に違いない。したがって、そういうドラマが“一定数の視聴率”に貢献できるのは最初から分かっている。それに、そういうドラマだと多少演技の方に問題があっても、物語の流れの中で納得してしまう部分もある。何人もの若手俳優たちを“視聴者に記憶させる”のにもムリのない方法かもしれない。そういう形で、いくつものドラマに顔を出し、いつの間にか世間に認知されていく俳優も多い。特に最近のアイドル系の俳優は“似たような顔立ちの人たち”が多いので、役柄的に印象付けないと「顔」を憶えてもらえない。とにかく、医療ドラマは多く、たくさんの“若い俳優たち”が出てくるのが共通している。丁度、歌手などでも単独でビューではなく“集団デビュー”が「当たり前」になっているのと、どこか重なる。独りを、とことん追求するのではなく、多数の“若手たち”を登場させて“それぞれの物語”で引っ張っていく。だから、その“それぞれ”は誰でも“ありがち”なことが散りばめられ、あっちにも、こっちにも、愛想を振りまく、文字通り“アイドル的なドラマ”となっているケースが多い。ところで、そういうドラマにおいては“病院経営の闇”の部分は、ほとんど顔を出さない。最近の調査で、昨年一年間に倒産や廃業した医療機関の数は2000年以降で“786件”と最多になったようだ。通常の商売と違って、患者は常に増え続けているはずだが、どういうものか半数以上の医療機関は赤字経営が続いているらしい。これ以上の倒産や廃業は「医療そのものの崩壊につながる」として行政の援助などが求められている。診療報酬の改定が、物価高や賃金高に後れを取っているのだ。いまや優秀な医師も看護師も“報酬の高い所”へと流れがちである。もちろん、その地域のため“最善を尽くしてくれている”医師や看護師もいる。ただ他の職業に比べて、ゆっくり休養することが難しい医療の現場が“収入に見合うもの”になっていなければ人が離れるのは当然といえる。物価高が直撃している分野は医療系だけではないが、せめてヒーローやヒロインの多い医療ドラマの現実が“倒産の危機にあえいでいる姿”だけは観たくないような……。
2025-01-23
われわれはどうも「合同結婚式」というと良いイメージを持たない。それは韓国などで行われて来た宗教的な「合同結婚式」を思い浮かべるからだ。けれども、宗教ばかりが合同で結婚式を執り行うとは限らない。今日23日はショッピングモールで200組もの合同結婚式が執り行われる予定だ。もちろん日本ではない。同性同士のカップルが多いタイのバンコクのショッピングモールでのイベントなのだ。だから当然“同性同士による”合同結婚式となる。実はタイでは、これまで同性同士の結婚を正式には認めていなかった。それが法律が変わって今日から、晴れて同性同士の結婚が正式に認められる国となったのだ。東南アジアにおいては初の試みとなる。但し、タイでは未だ“性別変更”は法律的に認めていない。あんなに“性転換手術”とか行っているのに、性別変更は法律上で認めていなかったのだ。したがって、今回も“同性婚”自体は認められるようになったのだが、性別変更は認めていないため、既に肉体的に性転換している人たちにとっては“見た目とは異なる性”としての入籍となる。それでも結婚したがる人が多いのは、医療や相続や養子手続きなど、さまざまな権利が“同性婚”によって得られるからである。それにしても、バンコクの中心街のショッピングモールで200組の合同結婚式は、さぞ華やかなことだろうと想像される。大昔、タイ旅行に行ったとき、ニューハーフの人たちの舞台を見た。それが終わって、手招きされて写真を取ったのだが、ショーダンサーたちの身長の高いことに驚いた。それに傍で見ると、言葉も荒っぽく、ちょっと怖いのだ。どういうものか、海外のニューハーフの人たちは総じて高身長の人たちが多い。世界的には“多様性の愛”が認められつつあるが、トランプ新大統領は「性には男と女しかない」と言って、この流れに真っ向から逆らっている。実際、外見的に“解りやすい”場合は問題が少ないが、外見的に“ふかしぎな場合”に“心の多様性”を認めてしまうと、いろいろトラブルが生じやすい。その点「易」で示している「男・女」は解かりやすい。「陽根」と言って、表に出ている性器を有するものを男とし「陰唇」と言って、陰に隠れている性器を有するものを女とするのだ。だから、そういう点から言えば中身はどうあれ、性転換して肉体的に“女性器”に変っていたなら、易占的には“女性”として判断する。少なくとも、運命学的な観点からは、大昔からそういうふうに決まっている。
2025-01-22
アメリカの「大統領就任式」は、いろいろな意味で興味深かった。その中でも、わたしがもっとも興味深く感じたのは“100の大統領署名”という奴だ。一言で言えば、就任したばかりの大統領が100種類の“新たな法律”にサインする……ということで、或る意味では、これほど“独裁色の強いリーダー”も、今時珍しい。これは、たまたま政治の世界だが、一般企業などでも、就任したばかりの社長が、それまでの会社規約を独断と偏見で、一夜にして次々変えていくのと同じだ。それが建国間もないアフリカの小国とかいうのでなく、世界各国をリードしてきた感の強い「アメリカ合衆国」において行われた、という点が興味深い。もっとも、このところ、世界は目まぐるしく動いていて、お隣「韓国」では、前にここでも述べたようにドラマのような展開が今も続いている。ドラマのようなといえば、トランプ大統領の就任式に合わせるかのように「ロシア」のプーチン大統領と「中国」の習近平主席も会談を持ち、改めて“両国間の絆”を確認し合っている。さて「日本」は、いまのところ“それらの蚊帳の外”だが、問題なく大統領の就任式が経過し終えたことで、日銀による“利上げの決定”だけが確実となった。日本の行事ではなく、アメリカの行事を見守って“利上げの決定”をするあたりが、いかにも我が「日本」らしい。しかも、それは日本政府としての決定ではなく、あくまでも「日銀」の方の決定事項だ。したがって、外相だけが招待され、首相は招待されなかった「日本」は、今のトランプ政権にとっては“重要な国”の位置づけではない。そうであるなら逆に、アメリカの主張を“そのまま受け入れる必要性”はないわけで、その辺は現石破政権が“どう立ち向かうのか”なかなか興味深い所と言えそうだ。ところで現政権は既にスタートを切っているので、次期「日本首相」が誰になるのかはわからないが、その次期政権にわたしが期待をするのは、今回のトランプ政権のように「100の署名」を、その就任式にやってみてはどうか……ということだ。日本の場合、アメリカのような権限はないので、実質的には不可能だが、ただ「公約する」ことは出来る。100というのは難しくても、30くらいの公約なら“その日に行う”ことは出来ない話ではない。それも、これまで「日本」として国際的にもサインして来たことを“大幅に覆す”ような公約をすれば、世界的にはインパクトがあって、改めて“日本の新しい首相”に注目が集まる。但し、その責任はすべて首相本人に掛かってくる。100の署名をするということは“100の責任を担う”ということで、本来、政治家というのは、それくらいの責任感を持たないとやってはならない職業なのだ。
2025-01-21
最近、N党の党首・立花孝志氏の“お騒がせ”が多い。1月18日に兵庫県知事の問題を追及していた百条委員会の主要メンバーであった竹内英明氏が自殺した。そのことに対して、本来なら何の関係もない立花氏が「竹内氏には逮捕情報が出ていて、それを察知し自殺した」とSNSに投稿したらしいのだ。この情報に関して、異例の反応を示したのは警察幹部で「そのような話はない…誤報である」と公の席で強く打ち消した。このような時、通常は個別案件には反応しないものだが、状況を鑑みての“異例発言&否定”となった。そして、このことはいかに警察や検察が「立花孝志」という人物に対して“快く思っていないか”を如実に表す反応となった。つまり、ハッキリと言えば「そういったデマを流すなら、こっちにも考えがあるぞ」と言わんばかりの対応だったということだ。立花孝志という人物はNHK出身だが、その古巣であるNHKに対して反旗を翻し「NHKをぶっ壊せ」というスローガンを掲げて選挙に打って出た人物である。NHKの徴収料金に関しては、だれでも理不尽なものを感じていたから、彼には予想以上の票が集まり、一躍、彼は著名人となった。その後も、さまざまな時に、さまざまな形で、顔を出すような人物となった。ただ、この人物には「喧嘩癖」とでも言って良いような部分があり、さまざまな人物と対立してきた。兵庫県知事の問題に対しても、本来なら“管轄外”であり、口をはさむような場面ではないと思うのだが、応援演説に出掛けて「百条委員会」そのものを攻撃し、その主要メンバーの自宅前で演説を行った。竹内英明氏はその自宅前での抗議活動によって、家族に迷惑が掛かるということで、議員を辞職した人物なのだ。もしかすると竹内氏は立花氏の“抗議活動”が元で精神を病み、亡くなってしまった可能性もある。それなのに、追い打ちをかけるように「逮捕情報が出ていた」との“不確実なうわさ”を流したのだ。警察や検察が起こったのも当然かもしれない。その怒りは「立花孝志氏の身辺」に及んでいる。これまでの過激で行き過ぎた行動が、何人かから告発されている立花氏は、今回の“ニセ情報の拡散”によって、ブーメランのように跳ね返って彼自身の身辺捜査に及んでくる可能性が出てきたような気がする。
2025-01-20
多くの人に“夢を与える仕事”として、マジック界のプリンセス天功氏は世界を舞台に活躍してきているが、その結果として“莫大な財産”を得た。ところが未婚のまま、子供もなく、スケジュールに追われ、お金を使う余裕がない。そこで彼女が考えたのが“埋蔵金”なのだそうだ。昔から「○○の埋蔵金話」というのが都市伝説的にいくつも伝わっている。けれども、それを射止めた……という話は聴かない。そこで、彼女は自ら“それ”を行い始めているという。既に「六カ所に埋めた」というのだが、文字通りマジックのようなもので“有りそうな…無さそうな…話”でしかない。この人の普段からの言動を観ていても、どこまでが本当でどこからが“絵空事”なのか、よく解からない。ただ莫大な財産を持っていることは事実だし、何らかの形で「人々を驚かせたい」気持ちを持っているのも事実なので、何かしらの“仕掛け”を用いて「財産の一部を隠した」のは事実かもしれない。それこそ「山中の貸金庫」にでも隠して、だれかが見つけたら「オメデトウ」と出現するつもりなのかもしれない。ただ通常、こういうものには「何らかのヒント」を提示するもので、その“なにもの”も示さず「埋蔵金です。探し当ててください」というのは多少アンフェアな気がしないでもない。昔、わたしの占いのお客さんで「埋蔵金探し」に熱心な人が居て、その人の話だと、全国には“そういう仲間たち”が多数いて、そういう人たちの間では「どこぞこの話はほんとうらしい」とか「誰それが探検隊に懸賞金をかけた」とか、そういった感じの情報が流れて来るのだそうだ。彼女は「今回の話はほんとうでしょうか」という奇妙な質問で、よく占ってもらいに来ていた。怪しげな「埋蔵金探し」に金をかけるくらいなら、投資とかギャンブルとかに金を賭けを掛ける方が、はるかに効率的で割が良い気が私にはするが“埋蔵金好きな人達”にとっては「ついに発掘した‼」という“未来の夢”に向けてワクワク感がどうしても必要だったのかもしれない。
« Older Entries