本当の人生はもろもろ全てを失ってから始まる。時折、そう感じさせるような人物がいる。大井利江氏などは、その典型と言える。71歳で五度目のパラリンピック出場の切符を手にしたのだ。しかも、この人、49歳までは本格的な陸上トレーニングなどしたことがなかった。元々はマグロの遠洋漁業の漁師だった。39歳の時にミッドウェー沖で20㌔もある漁具が背後から首に落下し頸椎を骨折。肩と腕以外の神経が損傷して“車いす生活”の身となった。自暴自棄がしばらく続いた。リハビリの水泳をしていた時にリハビリ仲間から“円盤投げ”を勧められた。49歳になっていた。試しにやってみると面白くなった。タイミングが合うと素晴らしい飛距離が出る。こうしていつの間にか国際大会にも出るようになり、アテネ五輪パラリンピックにも出場していた。しかも、そこでいきなり銀メダルを得たのだ。それから北京五輪にも出て銅メダルだった。次のロンドン五輪は出場を迷った。東日本大震災の後で満足に練習も出来なかったからだ。それでも出場して10位となった。実は、この時、もう引退しようと考えていた。規定が変わって、今後は“円盤投げ”での出場が難しくなったからだ。ところが2020年に「東京五輪」が開催されることが決まった。それならば何んとか東京五輪に出場したい。そこで、これまでの“円盤投げ”から“砲丸投げ”に種目を切り替えた。これなら出場できるかもしれない。そして見事リオ五輪にも出場することが出来た。そして昨日「東京五輪」出場の切符をかけた大会で、71歳ながら見事それを勝ち取ったのだ。5大会連続出場の記録が、他の選手でいるのかどうか、私は知らない。けれども、出場種目を変えても実力で“日本代表”に選ばれるということ自体が素晴らしい。もっとも常に付き添っている奥さんは、もう疲れた、といっているそうだ。実は、大井氏は子供の頃、プロ野球選手を目指していた。ところが父親が怪我をして働けなくなり、やむなく自分が高校を辞めて遠洋漁業の漁師になった、という経緯がある。彼の“5大会五輪出場”の栄誉は、もしかしたらプロ野球選手として輝かしい成功を収めたかもしれない“人生”の代わりに用意されていた。誰であっても、人生は思い通りになど行かない。理不尽な生活や状況の中で、それでも“一筋の光”を追い求めて生きる人たちに“運命の女神”は微笑みかけることを証明している。
世の中に「占い師」は沢山いるが、こういうふうに年月日をハッキリと指定して、未来を語ることのできる占い師はそうそう居ない。まあ、こういうことを自分で言うんだから、自信過剰としか言いよ 続きを読む
われわれが海外を旅行する時にも、ときどき感じるのが“日本国内の安全性”だ。少なくとも、国内にいる限り、理由なく襲われるとか、何かを盗まれるとか、道に迷っても放置されるとか……そうい 続きを読む
中国系の企業がニセコに建設していた豪華ホテルが未完のまま昨年の暮れらか放置されたままになっている。それを手掛けていた中国系企業が経営破綻したからだ。外観は完全に出来上がっているので 続きを読む
昨年7月、ロケバス車内で、20代のTV局スタッフ女性に「性的行為を行った」ということで吉本興業から契約解除された元ジャングルポケットの斉藤慎二被告。在宅起訴となったが、まだ正式な解 続きを読む
元SKE48だった石田安奈氏が、4億円とも言われる豪華新居を、メディアに初公開して話題となっている。現在28歳だが、既にSKE48を卒業して7年、比較的すぐに結婚し、子供もいる。旦 続きを読む
わたしの記憶が確かならアムンゼンだったような気がするのだが「10年の準備10分の成功のため」という言葉を遺していたような……。この事件の容疑者は、あまりにも「後先を十分に考えていな 続きを読む
最近は何でもデジタル化だが、それがかえって“手間取る”原因になったり、いったん故障した場合には、どうすることも出来ない状態となるなど、デジタル化の弊害が目立つ。投資家として知られる 続きを読む
昔から「名は体を表す」という言葉もあるが、同時に「名前負け」という言葉もある。「阿部(あべ)」という苗字を持った親が、わが児(女児)に対して「麻里亜(まりあ)」と名付けるケースが稀 続きを読む
職場内において、連日「お前は使えない」などの“強い叱責”を繰り返され、会社の人事課などにも相談し、実家家族にも電話で「この会社を辞めたい」と話していた25歳の青年が、それから間もな 続きを読む
4月29日は「昭和の日」そして今年は「昭和100年」に当たる年らしい。ということで、秘かに注目を集めているのが“昭和レトロな店”ということであるらしい。その代表的なものとしては「レ 続きを読む