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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


68年間文通し、今年7月14日に「初対面の2人」


今は人と人との関係性が“すぐ生れる”代わりに“すぐ崩れやすい”ような気がする。昔は、そう簡単には未知の人との関係性が築けなかったが、その代わり、いったん築かれた関係性は長期間にわたって続く傾向があった。イギリスに生まれた12歳のガールスカウトに所属していた少女=パッツィー・グレゴリーは、同じように12歳でガールスカウトに所属していたアメリカに暮らす少女=キャロル・アン・クラウスと文通を始めた。時に1955年のことであった。彼女たちの文通は海を隔てていたのでそれほどひんぱんではなかったが、その代わり年齢が同じこともあって似たような時期に、似たような出来事があり、性格的にも似た要素があって長続きした。同じような時期に結婚をし、その後二人とも3人の子供たちに恵まれた。その間もずっと文通は続いた。時代的な変化は最初“手書き”だった文通が、いつの間にかタイプライターとなったり、メールとなったりしながらも続いた。そうして今年になって、長年“逢う”という機会を持たないまま過ごしてきた二人が、双方の子供たちの計らいで初対面の機会を持つことが出来た。イギリスのグレゴリー氏の方が娘さんに「長年の文通相手に逢いたい」という気持ちを伝え、その“夢”を叶えてあげるべく母親の誕生日にアメリカ行きのチケットをプレゼントしたのだ。もはや80歳の高齢となっている二人なので、双方の家族が連絡を取り合い、アメリカに居るクラウス氏のもとで“一緒に過ごす”時間を持つことが出来た。二人は初対面であるにもかかわらず、長年の親友でもあるかのように話が弾んだ。こうして、68年間という長期にわたっての文通は“何もかも知っている親友同士”のように和やかな時間を持つことが出来た。そして再び、本国に戻ってからも、ふたりは文通を続けているという。双方の子供たちが協力的だったことで、イギリスとアメリカのガールスカウト少女は80歳になった今も“女同士の友情”を保ち続けることが出来た。「女の友情は続かない」という説があるが、かえって遠方同士で直接逢う形がとれなかったことで、同じような人生の歩み方が友情を長続きさせたのかもしれない。
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