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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


74歳で4回目の結婚『じんせいいちどだろ』⁉


大昔『花はおそかった』で人気の頂点にあったアイドル歌手が居た。「かおるちゃん……おそくなってゴメンね」で始まるストーリー性のある歌詞と、ドラマチックな曲の旋律が若者たちを熱狂させたのだ。本人がインタビューで語っているように、60代になっても、70代になっても、確かに“それ”一発で何とか稼ぐことは出来たのかもしれない。けれども、それは何となく虚しい。そこで美樹克彦氏は「アイドル」を棄て“作曲家”に転身しようとする。なかなかに潔い生き方と言える。そして小林幸子とのデュエット曲『もしかしてPARTⅡ』で歌手・作曲家として再浮上した。私はあまり知らなかったが、私生活では昨年9月に“4度目の結婚”をしていた。それも37歳差の歌手・作詞家の小暮美紀氏とだ。そして歌手としても昔からの知り合いである清水アキラ氏やアリスの矢沢透氏などと組んで「ジイズ」というグループを結成『じんせいいちどだろ』をリリースしたらしい。いかにも芸能人らしい浮き沈みの多い人生だ。さらに3年前には心臓の血管が詰まって6回もの手術を経験したという。その時に世話してくれたのが現夫人らしい。若者を熱狂させた『花はおそかった』ではないが、文字通りのドラマチックな人生を歩んでいる。私は最近、若い人たちの多くが、なるべく“紆余曲折のない人生”を歩もうとしているように思えることがある。もちろん誰だって苦労をしたり煩悶するのは嫌だが、あまりにも若いうちから“堅実な人生”ばかりに目を向けるのを良いとは思わない。昔の言葉に「若い時の苦労は買ってでもしろ‼」というのがあるが、いろいろな経験をした方が人間としての“深み”と“理解力”が生まれることだけは確かだ。特に“理解力”というのは、比較的順調に人生を歩んできた人は身に着けにくい能力で、頭が良いから“身に着く”というものではない。さまざまな経験、人生上の悲哀というものを味わって磨かれていく。したがって、もし、そういうものを必要としていないなら、むしろ“身に付かないまま”亡くなられた方が倖せともいえる。それこそ『じんせいいちどだろ』で、好き勝手に生きることが許されている人は、死ぬまで“好き勝手”に生きていった方が、無難な生き方をして“慎重だが何もない”人生より、紆余曲折で辛いことも多いが、はるかに幸福な“生き方”と言えるのではないだろうか。
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