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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


アンケートに問題がある「仕事の悩み」調査


「ミライのお仕事」というサイトが8月にインターネットで“仕事上の悩み”を調査したそうで、その結果が公表されていた。ところが、どうもこの調査、疑問に思うようなところが多い。まず、実際に調査に協力してくれたのが20代から50代の男女296人というのだが、仕事上の悩みを対象に全国調査をするというのであれば、ちょっと数として少なすぎるのではないだろうか。世の中にはさまざまな仕事分野があり、さまざまな形で、さまざまな人たちが働いている。もう少し調査人数を増やさないと平均値は出ないように私には思われる。最低でも1000人くらいは調査しないと……何かのマーケティング調査なら、このくらいの数値でも良いと思うのだが。さて、その結果だが「仕事上の悩み」という調査目的なのに、もっとも多かったのは「給与が低い」ということであったらしい。ダントツでそれが多かったと調査は指摘している。確かに、その反応は現実を反映しているだろう。ただし、それは“仕事上の悩み”ではない。少なくとも、仕事時間中に、それで悩んでいることはほとんどないだろう。それは“仕事・職場関連の悩み”には含まれるかもしれないが「仕事上の悩み」の“調査結果”として「これが仕事上での一番の悩みです」というのはどう考えてもおかしい。だから最初の段階で、アンケートの中に“給与が少ない”という項目を入れていたのではないだろうか。だから37.2%の割合でダントツ1位という結果になったのだ。だが、これは“仕事上の悩み”ではない。自分が勤めている会社内での悩みとか、生活上の悩みとか、仕事に関連したことでの悩みとか、そういう風な意味合いの悩みでしかない。もう一つ「賞与がない・少ない」も5位に入っているのだが、これは日本の会社組織としての問題で、同じように“仕事の悩み”ではない。4位に「やる気が出ない」というのも入っているのだが、これも仕事そのものの問題ではない。これは性格上の問題か、又はその仕事と本人とが“合っていない”結果によるものと思われる。仕事上の悩みと言えるような回答は2位に入っている「社内の人間関係」は確かに仕事の一環なので、それに当てはまる。3位の「会社の将来性や安定性」というのも仕事そのものではないが、仕事関連の悩みとして解からないではない。ただ、もっと本質的な問題や悩み、たとえば「小さなミスが多い」とか「残業が多すぎる」とか「無理難題を押し付けられる」とか「専門的な知識や技術が身に付かない」とか「予定通り仕事が進まない」とか「上司が怒りっぽい」とか「サポートしてくれる人がいない」とか「職場でイジメに遭っている」とか……そういう本質的な“悩み”がアンケートには存在していなかったのではないだろうか。
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