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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「被害者10万人」脱毛サロン「前受金70億円」


“美容関連のビジネス”には或る種の共通性がある。その企業なりお店なりが急拡大していくところほど“危うい”ところが多いという事実だ。奇妙なことに“美容関連”は広がる時には一気に広がるが、その反面、何かしらの“悪い噂”が流れると、これまた一気に客足が減っていく。或いは客足が減らなくても、資金繰り悪化でストップが掛る。もともと美容関連の経営者には、経営能力そのもので発展させたというよりも、或る種のブームによって事業が軌道に乗って急拡大していった…というようなケースが多い。脱毛サロンとして知られる「銀座カラー」が今月15日に突如「破産手続き開始」を宣言した。その負債総額は58億円で、債権者(被害者)数が10万人と極端に多い。どうしてそんなことになっているかといえば、常連客の多くが「前受金」というものを収めて、それによって“永久に脱毛を受けられる”保証を得る形となっているからだ。つまり、実際にはまだ“支払っている分の施術”を受けていない客がごまんと居る。その前受金のほとんどは“回収不可能”となりそうな雲域である。美容関連のビジネスでは、この種の方式がしばしば使われる。いったんローンを組んでしまえば、倒産しようが破産しようが“その借入金”は戻って来ない。それなのにどうしてローンなど組むのかといえば、その方が“はるかにお得なカタチ”となっているからだ。女性は、特に美意識の強い女性は、この“はるかにお得”という部分に弱い。しかも、永久脱毛などとは言っても、実際には“永久”ではないことを誰もが感じているから、なんどでも足を運べるシステムを“好ましいところ”と勘違いしやすいのだ。ところが、実際にはいったんローンが成立した客は、黙っていても毎月引いてくれるから、極端なことを言えば施術しなくても大丈夫ということになる。だから必ず、それ以降は「待たされる」ようになる。ほんとうは補償金を入れているのだから最優先しなければならない客なのに、何か月も先でないと施術してもらえなくなる。これでは客離れしていくのは当然だ。したがって、あっという間に不評となって経営が傾く。急拡大路線の美容関連ビジネスのお店は「危ういところ」と思っていた方が良い。
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