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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


世界190ヵ国以上「火垂るの墓」これこそ反戦‼


ネットフリックスは18日から世界190か国以上にスタジオジブリが1988年に公開したアニメ作品「火垂るの墓」を配信し始めた。もちろん多くの方が知っているように、戦争の悲惨さを物語を通して訴えるアニメ作品だ。この作品は、作家の野坂昭如氏の小説が原作になっていて、彼の小説の中では、映画化されたせいもあって、もっとも幅広い世代に知られている不朽の名作となった。野坂昭如氏という作家は、大変に個性的な作家で、どの作品も一種独特の書き方をしていた。原稿用紙のマス目を徹底的に“埋め尽くしていく”ような書き方だった。しかも、現代では使われることのないような漢字や表現を多用するので、おそらく編集者泣かせだったに違いない。だが、その内容は独特の生命力を持ち、ギュウギュウ詰めで書くので、短編でも長編のような読後感がある。もっとも読むのが面倒になる書き方なので、わたしは何篇か読んだが、疲れるので止めてしまった。この「火垂るの墓」は多分に自伝的要素を持ったものに違いないので、ムリに作られていない透明感がある。ただ彼は東京都知事に立候補したころから、おかしくなった。芸術家は下手に政治家など目指さない方が良い。実質的に“世の中に残っている作品数”の少ない作家だが、この作品だけはアニメ映画化されたことで、今日まで生きながらえることが出来、むしろ、どの作品よりも“世界に知れ渡る作品”となった。作家の作品というのは解からないもので、どんなに現役の時に人気を博していても、没後は顧みられることのない作家もいれば、逆に、その生前はそんなに知られていなかったのに、何らかの理由から、その死後になって見直され、改めて“高い評価”を得られる作家もいる。わたしは戦後の日本を描いた小説の中では黒岩重吾氏の「さらば星座」という作品の最初の巻が好きだ。実際の体験者からの聞き取りを基にした作品で“戦後日本の混乱期”を活き活きと活写している。映画化してほしいとさえ思ったが、おそらく時代の中に埋もれていくだろう。歌などを通じて“平和を呼び掛ける人”も多いが、もっとも効果的なのは、子供時代に視ることが出来る“アニメ映画の世界”だと、わたしは思う。世界190か国以上の子供たちが、こういう作品を見て育つことが“デモ行進”をするよりもはるかに効果的なのだ。
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