YTさんの出生ホロスコープでは、おひつじ座9度の太陽が、土星と120度、冥王星と180度で、真面目で物事を掘り下げて考えやすい性質を物語っています。また、自分自身の真のトラウマを捜し求めようとする精神も顕著です。その根底には、自分を変えたい、という願望が潜んでいます。出生図では、海王星が第5ハウスにあって、理想と幻想の谷間で、感傷的になりやすい恋愛傾向が示されています。
一方、TNさんの出生ホロスコープでは、ふたご座7度の太陽が、海王星と150度で、理想主義者であり、どこまでも夢を追い続けているタイプです。ふたご座0度の金星は、木星に対して150度で、優しいけれども、多情で、やや浮気っぽい傾向が示されています。
二人のホロスコープを重ね合わせると、YTさんの金星は、自分の出生図ではアスペクトが乏しいのに、TNさんの出生図では、多数のアスペクトが生じます。つまり、YTさんの金星に対して、TNさんの土星が90度、太陽が45度、水星が60度、月が90度、天王星が120度、冥王星が135度、ドラゴンヘッドが150度、となっているのです。
これに対し、TNさんの方は、金星ではなく火星が、その役割を果たしているように思われます。自分の出生図ではアスペクトが乏しいのに、YTさんの出生図では多数のアスペクトが生じているからです。つまり、TNさんの火星に対して、YTさんの太陽が0度、木星が45度、土星が120度、冥王星が180度、天王星が150度、海王星が120度、となっているからです。
これらを整理すると、女性側の金星が、男性側の種々の惑星に対してアスペクトを持ち、男性側の火星が、女性側の種々の惑星に対してアスペクトを持っている奇妙な相互関係、といえるかもしれません。
さらに、TNさんの金星が、YTさんの木星に対して0度となっていて、太陽に対しても51度26分(天球を7分割した時にできる特殊な角度)のアスペクトを生じています。二人の木星同士も、150度アスペクトを作っています。加えて、YTさんがTNさんに、のめり込み始めたとされる2003年7月は、トランジットの木星が、YTさんの金星に対して120度、ASC(アセンダント)に対して0度で、愛情・恋愛運を大いに刺激し、増大させていた時期でもあるのです。同時期には、トランジットの火星が、YTさんの出生図の火星位置を通過していた時期でもあります。このように、元々強い「縁」を持って生まれている二人ではあるのですが、それが特にこの時期のトランジットに刺激され、より決定的になった、といえるのかもしれません。